生物學的特性により、一部のアルカリ性土壌で成長した作物はタンパク質などの含有量がより多く、獨特な風味と濃厚な香りを持つ食品になる。ところがアルカリ性土壌はアルカリ性が高く、圧倒的多數の植物にとって「デスゾーン」だ。國連食糧農業機関のデータによると、世界の8億3300萬ヘクタールの土地が塩類化の影響を受けている。
中國はアルカリ性土壌が世界で3番目に多い國で、15億ムー弱にのぼる。うち5億ムーは開発利用の潛在力を持つ、極めて重要な予備耕地資源及び潛在的な食糧庫だ。中國の科學研究者は數十年に渡り耐塩性遺伝資源イノベーション及び新品種栽培を通じ、多くの油料作物を徐々にアルカリ性土壌の環境に適応させた。ハイブリッド、細胞?染色體、ゲノム編集などの育種技術の応用により、作物の耐病性と耐塩性が上がった。
中國科學院遺伝?発育生物學研究所が栽培する、耐塩性を持ち干ばつに強い小麥の新品種「小偃155」の1ムー當たり生産量が2023年6月、411キロ以上に達した。この品種はさらにタンパク質、亜鉛、鉄分などを豊富に含む。
江蘇省射陽県の海沿いの干潟で今年、同省農業科學院食糧作物研究所が栽培する「塩稲」などの耐塩性稲品種が再び植えられた。かつての塩田が理想的な耕地になる見通しだ。
中國農業大學土地科學?技術學院の張超教授は、「中國は現在まで耐アルカリ性稲、小麥、大豆、コーリャンなどの食糧作物品種を研究開発しただけでなく、同時に耐アルカリ性のアブラナと綿花や、羊草などのまぐさもある」と説明した。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2024年3月22日