林國本
中國湖北省南東部の黃石市は人口20數(shù)萬で、中國では小都市に分類される町だが、この町に「草の根の交響楽団が生まれ、すでに地元で30數(shù)回も公演を行い、マスコミでも話題となっている。交響楽と言えば、かなり蕓術(shù)レベル、知的レベルの高い人たちが鑑賞するものと中國では思われてきたが、この草の根アマチュア交響楽団(フィルハーモニーと自稱している)のほとんどの団員は一般市民の音楽愛好者で、もと地方公務員、自営業(yè)者、店員さんなどいろいろな人からなるらしい。しかし、ほとんどの人たちは子供の頃に樂器の勉強をしたことはあるが、その後、家庭の事情などで蕓大に進めなかった人たちだが、音楽への夢を捨てなかった人たちである。
また、蕓大の大學院で勉強した若者も、指揮者としてお手伝いしている。バイオリニストの中には蕓大卒の女性もいる。この人たちは「大都市の著名なフィルハーモニーに入るには、ピラミッドの頂點に登ることより難しいので、レベルの點ではいろいろ問題がないとは言えないが、お手伝いをさせてもらうことで、経験を積むこともよかろう、という気持ちだったが、一緒に仕事をするようになってからはこの人たちの熱意に感動している」と語っている。
この「フィルハーモニー」の発起人は、黃石市の司法関係部門に勤務していた人で、子供の頃からコーラスの愛好者の父親と、小學校の音楽教師であった母親の影響で音楽に興味を持っていたが、結(jié)局音楽の道を歩むことができなかった人で、自営業(yè)の妻が百萬元をポンと出して協(xié)力してくれたので、楽器を買い揃えて草の根の楽団作りに取り組み始め、とうとう正式に公演するまで引っ張っていったのだった。