林國本
オリンピック、ワールド?カップ、アジア競技大會と、世界にいろいろな競技イベントがあるが、「參加することが目的で、勝ち負けは二の次」と言う人もいるが、スポーツ種目というものは、たとえジュニアのチームにしても、順位にこだわるもので、メダルあるいは賞杯の授與が行われることもあり、スポーツ競技というものは得點、記録と完全に切り離すことは不可能であると言えよう。
今回、日本のサッカー?チームはワールド?カップの參加資格を獲得し、パラグアイ戦にのぞんだが、PK戦で敗れた。しかし、日本のサッカー?ファンたちは「よく頑張った」と暖かく選手たちを迎えた。総理官邸、皇居にも監(jiān)督と一部選手が招かれ、勵まされた。バブル経済の崩壊、「失われた10年」、リーマン?ショックをキッカケとする世界金融危機の波及で、日本のメディアでは日本には閉塞感がみなぎっている、という表現(xiàn)をしばしば目にするようになった。こうした狀況のもとで、往時の「フジヤマのトビウオ」の時のような熱狂はなくても、日本のスポーツ選手の世界のヒノキ舞臺での活躍ぶりは、明るいニュースとなるのも分からないではない。
一時期、発展途上國がスポーツ選手の戦績を大きく取り上げるのは「國威の発揚」のためだ、と日本のメディアで報道されていたが、最近の日本のスポーツ選手の活躍ぶりに対する反応を見ていると、やはり「閉塞感」を吹き飛ばす気持ちがこめられているように感じる。
日本のサッカーは、日本のサッカー評論家も世界的に見て後進國に屬することを認めているが、アジアではワールド?カップのヒノキ舞臺に姿を現(xiàn)わすことができる可能性がかなり大きいチームであるともいわれているので、この地域における予選突破ということを考えると、一流チームと言われなくても、日本チームの動きを注視しておかないと予選で苦汁をなめることになり、ワールド?カップの扉が閉ざされてしまうことになりかねない。
日本のサッカー?チームは今回のワールド?カップにおける敗退以後、いろいろ反省が行われているようで、専門家の間でも見方の違いがあるが、さらに強化する必要性はほとんどが認めている。
そして、今回、新しい動きが1つ現(xiàn)れた。つまり、熟慮の結(jié)果、イタリアから実績のあるアルベルト?ザッケローニ監(jiān)督(57歳)を招いたことだ。ザッケローニ監(jiān)督はかつて「3-4-3」の戦法を編み出し、ユベントスを優(yōu)勝させ、その名をイタリアにとどろかせた人でもある。一部の日本人サッカー評論家によると、ヨーロッパの一部のサッカー監(jiān)督は、極東のサッカー「後進國」に行っては、ヨーロッパで忘れられてしまうのではないか、という懸念から、日本に來ることに二の足を踏む人もいるそうだが、ザッケローニ氏は引退して、悠々自適の生活をしていたのに、日本側(cè)からのオファーに「一からのチーム作りができる」として、戦術(shù)家の血が騒いだのか、すぐ日本にやって來た。
ザッケローニ監(jiān)督は日本に到著以來、日本のサッカーを見てまわり、じっくり観察している。そして、ザッケローニ氏は日本サッカー?チームの監(jiān)督に就任して以來、アルゼンチンチームとの対戦に勝ち、対韓國戦でも引き分けに持ち込み、期待に応えた形になっている。日本のサッカー界でも「戦略を監(jiān)督頼みから転換」し、世界の動向を組織で分析する動きが見られる。
日本のサッカー界の動きは、中國にとっても要注意である。この地域には、朝鮮、韓國といった手ごわい相手も存在し、中國のサッカーがこの地域で予選を突破して、ワールド?カップの扉をこじあけるには、この三國チームの動きを注視していくことはおろそかにできない。聞くところによると、中國には1億人以上のサッカー?ファンがいる。ファンたちは中國サッカー?チームのワールド?カップでの大活躍に大きな期待を寄せている。スペイン、オランダ、ドイツ、アルゼンチン、ブラジルのサッカー?チームを研究することは大いに必要だが、アジアのチームに目を向けることも不可欠であると思う。
(このブログを書くにあたり、『朝日新聞』の記事を一部參考にした)
「中國網(wǎng)日本語版(チャイナネット)」2010年11月2日