毎日、戦爭中のような雰囲気
「どの都市に行っても緊張していました。でも多くの人たちが応援してくれるのを見て本當(dāng)にうれしかった」。これは中泉さんが試寫會に出た時の率直な気持ちだ。
演技をしている時の中泉さんの心は綱引きのようで、「戦っているかのように心が疲れていました。撮影中は、一體いつ終わるのかと常に思っていましたし、出演者全員も毎日戦爭中のような雰囲気の中で、私も一人の人間として感情がありますからとても辛かった」と話す。
日本人兵士?角川の目を通して、中泉さんは當(dāng)時の角川が経験した全てを経験した。角川は臆病で敏感な人間だ。これから生きていくなら一生、その苦しみに耐えなければならない。しかしそれができず結(jié)局、自殺を選んだ。「角川の心は非常に辛く、自殺が最も簡単な方法だったのかもしれません」
出演は正しい選択
中泉さんがほっとしたことは、この映畫を見た多くの観客が「南京!南京!」を評価していることだ。「この映畫に出るために、多くの史料を參考にし、中國の人がどうしてこんなに憤っているのか理解しました。今やっと私は、この映畫の出演は正しい選択だったということが分かりました。私たちは映畫という形を通してこの時代の歴史を振り、みんなに警告し、再びこうした歴史が繰り返されないようにしなければなりません。本當(dāng)に世界の平和を願っています」
中泉さんはこの映畫に出演したことを後悔していない。もしこの映畫が日本で公開されれば、自分の親友にもすすめるという。今後の日本での俳優(yōu)活動に影響があるのではないかという質(zhì)問に対しては、ユーモラスにこう話す。
「もともと出演した作品は多くなかったし、この映畫に出たために他の作品に誘われなくなるということもないでしょう。こうした問題は、事前に多くのことを考えることはできません。後で考えるしかないのです。今回の出演で中國の映畫界の人たちが優(yōu)秀だとを知りました。ですからこれからは中國でがんばりたいと思っています」
家族などへの影響を考えて映畫のPRは辭退
各都市で行なわれる試寫會が終わると、必ず泣いてしまうという中泉さん。それは映畫のシーンや観客の冷淡さや情熱あふれる反応に耐えられないためで、この若い日本人俳優(yōu)は、撮影中から撮影後も泣き続けており、今まさにある懲罰を受けているかのようだ。
そんな中泉さんのストレスも日増しに大きくなり、次の數(shù)カ所の都市で行なわれる映畫のPRを辭退した。どの都市に行っても彼の歴史への理解が問われ、その回答で家族や親友が影響を受けることを心配したからだ。そこで中泉さんは、「南京!南京!」の撮影が行われた長春で中國語の勉強を始めることに決めた。
中泉さんのほかにも何人か日本人俳優(yōu)がこの映畫に出演している。試寫會に出る彼らは本當(dāng)に勇敢だ。
「チャイナネット」2009年5月11日