中日両國の本當の和解には、數多くの問題を解決しなければならない。しかし、この二つの民族には共通の歴史的な運命が存在している。日本の文明の形成への中國文明の影響や明治維新以降の日本の中國への影響は過小評価してはならない。中日國交正常化35年らい、中日両國、アジアひいては全世界の情勢には大きな変化が生じている。変化している世界の中で、どのように今後の両國関係に対処していくのかは、今でも模索している課題である。現在、中日関係はある程度において回復しているが、不安定な要素が依然として存在し、新たな歴史的な情勢の下での両國関係の枠組みはまだはっきりと見えてこないと見られている。
2001年末に、朱鎔基元総理が、中日両國は自由貿易協定(FTA)の取り決めに調印すべきではないか、と小泉純一郎元日本首相に持ちかけたが、小泉首相は、中國はWTOに加盟したばかりなので、FTAについての交渉はまだ時期尚早ではないかと答えた。
しかし、日本にはアジア自由貿易協定の促進派が存在している。谷口誠氏?元在ニューヨーク日本政府國連代表部特命全権大使は、東アジア諸國がともに発展するため、日本は人材、環境、エネルギー、農業、通貨などの分野で、アジア諸國との協力を強化しなければならないと指摘している。(文=劉迪氏 在日中國人學者)