こうして日本と中國の業(yè)者の比較をしますと、日本では引越し業(yè)者が引越し専門の企業(yè)であり、そこにはノウハウが蓄積し、そして産業(yè)參入障壁を生み出し、ひとつの獨立した「引越し産業(yè)」を確立していることがわかります。一方で、中國では、物流の下請けや引越しの下請けがすべて一緒であり、零細企業(yè)?個人事業(yè)主がその実務(wù)をうけおっています。一応の業(yè)種としての、物流企業(yè)、そして引越し企業(yè)というのはあるようですが、そこからうけた仕事は、下請けの零細企業(yè)?個人事業(yè)主に流してしまう構(gòu)造です。これは、ノウハウを蓄積できない構(gòu)造になり、またシステム化もないために、産業(yè)としての參入障壁をうみだすことができません。例えば、物流業(yè)者が引越し業(yè)者の仕事をすることが可能で、逆もまた然りということになります。熾烈な市場の奪い合いになります。

このように考えますと、サービスは、市場の需要に合わせて提供品質(zhì)も変わるということが前提となりますが、ここに參入障壁を生み出すというコンセプトをいれますと、すこしその戦略がかわってくることがわかると思います。他の産業(yè)から設(shè)備の転用が可能な産業(yè)であれば、それは脅威となりますから、參入障壁を構(gòu)成できるようなサービスをつくるひつようがでてきます。

資料寫真:家具を運ぶ日本の引越し會社

すこし話が複雑になりましたから、企業(yè)の合理的行動指針を２つだけにまとめて、今回のブログはしめくくっておきましょう。

１、サービスは市場の需要に合わせて提供品質(zhì)を上下させることが企業(yè)の合理的な選択であり、高い品質(zhì)が常に優(yōu)秀な企業(yè)パフォーマンスを生成するわけではない。

２、サービスは他の業(yè)種からの參入を防ぐという目的であれば「１」の條件を是正して、高品質(zhì)のサービスを意図的に提供し、短期的には低パフォーマンスになったとしても、長期的には他の関連業(yè)種からの參入ならびに新規(guī)參入を防ぐことが長期的高パフォーマンスの鍵である。

今回のポイントは、以前のブログで説明した「１」に加えて、「２」の要素の説明です。果たして、この中國の引越産業(yè)を長期的に制するのは、「どこの企業(yè)」なのか、とても楽しみですね。引越しをするものとしては、早く産業(yè)が成熟してくれることを願うばかりですね。

(中川幸司　アジア経営戦略研究所上席コンサルティング研究員)

コメントはこちらへ

?中國網(wǎng)日本語版(チャイナネット)?　2010年8月30日