それを前提としますと、ショッピングモール産業はICTをベースにした産業でありますから、そのオリジナル企業の「國際化速度」は、極めて高速ということができましょう。また、ローカル企業の「速度」も極めて高速です。この中で、「相対速度」を見極めることが、ショッピングモール産業の國際的な優劣を表すひとつの分析になると思います。
つい先日、日本の楽天が中國に進出いたしました(中國名:楽酷天:http://www.rakuten.com.cn/)。これは中國內ショッピングモール産業の、アリババ?タオバオ?支付寶グループと異にして、百度?楽天?百付寶グループを形成したビジネスフレームでの進出となりました。単獨で楽天が日本から中國に乗りこんだわけではないところが大変おもしろい所になります。これまでのICTベースの産業での企業國際化について言えば、ショッピングモール産業ではありませんが、これまで、百度が日本で検索エンジンサービスを提供してきていますが、シェアはそれほど伸ばしていません。また、アメリカイーベイは日本に進出したものの成功せずに撤退してしまいました。一方で、アマゾンは日本で成功しています。こうした微妙な産業內「相対速度」を持ちながら、各企業が各國で熾烈な戦いを繰り広げていまして、それが、他の産業にないほどに、「超高速」で動いているわけです。
今回の楽天の試みは非常に面白いです。これは、資本提攜というだけでなく、全面的なブランドとして進出しながら、百度という中國ローカル大企業と業務提攜をしながらの進出を果たしています。ビジネスという試合において、これまでの他産業が數十年という長い期間で國際的競爭の勝敗を決して來たわけですが、今回は異例の素早い戦いが見られるのではないでしょうか。「わずか數年」で完全撤退か大成功かという結果がみられるかもしれません。伝統的な他の製品産業の経営學では対応できない部分も多く分析がしづらいところもありますが、エキサイティングな「百度-楽天」の戦いっぷりをみてみたいですね!
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2010年11月8日