8月30日の衆議院選挙まであとわずか2日。自公両黨の期待した「形勢逆転」は、ついに起こらなかった。日本の各大メディアが実施する世論調査が與黨に與える心理的打撃は、回を重ねる毎に手痛いものになっている。民主黨の優勢は「自民黨の議席を超える」から「単獨過半數」へと進み、今では「3分の2議席を獲得」とまで予測される。自民黨の下野と民主黨の政権獲得は、すでに揺るがぬものとなった。「中國青年報」が伝えた。
■民主黨が3分の2議席獲得へ
「朝日新聞」の最新の世論調査では、全國300の小選挙區で民主黨の優勢は明白だ。これに比例區を加えると、民主黨は全議席の3分の2を超える320議席を獲得する可能性が高い(日本の衆議院は小選挙區300議席と比例區180議席の計480議席)。自民黨はすでに慘敗する運命にあり、最終的には100議席前後になると予測される。公明黨もすべての選挙區で苦戦を強いられており、最多でも20議席余りを保つのがせいぜいだ。選挙前は自民黨が300議席、民主黨が115議席、公明黨が31議席だった。
今回の選挙では、民主黨が終始攻勢を保っている。前回2006年の「郵政選挙」では「小泉劇場」の打撃で、民主黨は小選挙區では52議席しか獲得できなかった。だが今回は一気に220潤?240議席を獲得する勢いだ。東京、埼玉、千葉など都市部では特に勢いがある。全國11の比例區でも、民主黨は180議席の半數を獲得する可能性がある。
反対に自民黨は足元もおぼつかない、かつてない難局に直面している。小選挙區300議席のうち、明らかにリードしているのはわずか18議席。やや優位が6議席だ。
■民主黨大勝の原因
民主黨の大勝と自民黨の慘敗は、自民黨支持層の急速な縮小と、無黨派層が民主黨支持に傾いていることが主たる原因と現地では分析されている。政黨支持率を見ると、自民黨は22%、民主黨は29%。3年前は自民黨が33%、民主黨が16%だった。無黨派層の動向を見ると、民主黨に投票すると決めているのは52%、自民黨は34%だ。また、民主黨に投票する予定の有権者の80%が「選挙情勢の変化によって投票先を変更することはない」としている。
「厚い支持層を固めた後、大量の無黨派層の支持を獲得する」??これが前回衆院選で自民黨に大勝をもたらした手法だ。今回民主黨は、その模範通りにやるだけだ。ただ模範よりも體が大きくなり、自民黨を胃袋におさめようとしているのである。
「人民網日本語版」2009年8月28日