■鳩山由紀夫が直面する試練
鳩山由紀夫氏は政治家の家に生れた。祖父は自民黨初の首相で、父も自民黨議員として重要なポストについた。自身は學者出身で、米國に留學し、東京の大學で教鞭に立った後、政治の道に進んだ。最初に入ったのが自民黨だ。その後80年代に自民黨に腐敗がはびこり、醜聞が増えたため、90年代に離黨し、他の人々と共に民主黨を結黨した。つまり鳩山氏は、政治的資質も個人的資質も良いのだ。外國生活の経験も、學者としての経験もある上、一流大學を卒業しているので、個人的資質はやはり良いのである。鳩山氏が現在直面する試練は、閣僚としての経験がないこと、特に首相になるのが初めてであることだ。內閣官房副長官は務めたようだが、長い期間ではなかった。間もなく首相になる心構えや、與黨トップとしての準備が必要だ。
鳩山氏が直面する最大の試練は、黨內各方面の利益をどう調整するかだ。民主黨はさまざまな勢力の集合體で、タカ派もいればハト派もいるし、左派もいれば右派もいる。主張やイデオロギーには特にまとまりがない。この中でどう調整を図り、合意を形成するかは、注目に値する問題だ。もう1つの問題は、いかにして小沢一郎前代表の長所を活かし、短所を抑えるかだ。現在、鳩山氏と小沢氏は共に試練に直面している。政治資金の問題を追及されているのだ。今後の特別國會や臨時國會で、自民黨はこの問題を逃さず攻撃するに違いない。自民黨は1993年に下野した際も、この手を使った。當時の首相にも政治資金の問題があり、自民黨はこれを猛攻。最後は簡単に攻め落とし、政権を崩壊させたのだ。自民黨はこの再演を望んでいる。この試練に耐えられるか否かも、鳩山氏が間もなく直面する問題だ。
「人民網日本語版」2009年9月1日 |