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中、日「孫悟空」の対話 六小齢童&石山雄太 |
発信時間: 2009-09-24 | チャイナネット |
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日本人でありながら中國で長年京劇を學び、いまや中國國家京劇院専屬の京劇役者となった石山雄太(33歳)と六小齢童の対談が実現した。ともに孫悟空の役を演じた役者として、演じることへの意気込み、さらに「中日両國で『西遊記』と孫悟空を広めたい」という熱い思いを語り合った。
石山雄太 「猴戯」の先輩で専門家である章先生にお會いできて、とても光栄です。今日は心から尊敬する先生に教えを請うつもりで參りました。 六小齢童 何をおっしゃいます。あなたが中國に來て京劇蕓術を學び、16年の努力を経て中國國家京劇院の専屬役者になったことは、外國人としてまさに快挙です。とくに、この京劇蕓術を日本に持ち帰り、日本に紹介し鑑賞の輪を広めてくれたことに、こちらこそ感謝しなくてはなりません。 石山雄太 どうすれば舞臺で孫悟空をうまく演じられるのでしょうか。 六小齢童 孫悟空の舞臺演出は「猴戯」に屬し、中國の「猴戯」はすでに百年以上の歴史があります。北方と南方では蕓術的な特徴が異なります。北派の孫悟空はより人間に近く、いかにも威厳がある。南派は、サルらしさが強く、動きがすばしこい。 「猴戯」の蕓術家は少なくありません。この先輩たちはほとんどが貴重な音聲や畫像の資料を殘しています。できるだけ彼らを訪ね、彼らの貴重な作品を捜し求め、多くの流派の長から広く収集することをお勧めします。ただ、この一言を覚えておいてください。「我に學べば生き、我を真似れば死する」。必ず自分の特色を持つことです。 石山雄太 ご指導ありがとうございます。章先生がテレビドラマの中で演じている孫悟空には、舞臺蕓術がうまく生きていますね。 六小齢童 まず、戯曲で演じてきたものが、テレビの中で演じた孫悟空の基礎となっています。何代もの蕓術家たちが積み重ねてきた演技のスタイルは、蕓術的な美感に満ちたものです。例えば舞臺では、孫悟空は如意棒を體の後ろに背負っていようが、肩に擔いでいようが、あるいは手に持っていようが、普通は地面から45度の角度を保ちます。こうすることによってどこから見ても観衆の目に入るのです。これは実踐から得た経験で、一番美しい型ともいえます。孫悟空の立ち回りにも型があります。武術の腕前のすごさを見せるだけではなく、鑑賞性も備えていなくてはなりません。そのためには、「猴拳(サル拳)」「猴棍」などの武術の技巧と戯曲蕓術とが、完璧に結びつくことが大切です。そこでようやく観衆に認められ、愛されるのです。 當然、テレビドラマの撮影と舞臺の演出は違います。実景、実物の使い方は、舞臺での見せ方に比べてより直接的です。しかしテレビでは戯曲の型にはまった演技から抜け出し、視聴者に迫真の自然な演技と感じさせなくてはなりません。そこで、私はサルに教えを請うて彼らの喜怒哀楽、一挙手一投足を真似ることによって、孫悟空の「サルらしさ」を作り上げたのです。孫悟空が焦るときは耳を掻いたりあごを撫でるしぐさをし、怒るときは「カーカー」という低いうなり聲を発し、喜ぶときは活発に動き回り、つまらないときはあたりをきょろきょろ見回し、しばしば癢いところを掻くという具合に。 |