解放日報上海國際問題研究院?日本研究センター廉徳瑰副主任
小沢一郎氏(資料寫真)
小沢一郎氏は鳩山前首相と一緒に辭任してからずっと沈黙してきたが、マスコミは片時も小沢氏から目を離すことはなかった。菅直人前首相からも、「しばらく靜かにしていただいたほうが本人にも、民主黨にも、日本の政治にとってもいい」と言われた小沢氏が26日午後、沈黙を打ち破って、9月14日に行われる民主黨代表選の出馬を宣言した。もし小沢氏が菅直人首相に勝てば、それは日本の首相になるということだ。小沢氏が権力の最高峰へ到達する道が順調(diào)かどうかは、以下の4つがキーポイントになる。
一つは鳩山氏だ。小沢氏は昨年、民主黨が政権を取る前に秘書の収賄で民主黨代表を辭任し、首相になる機會を失った。そして鳩山氏を支持し、鳩山氏が首相になるという夢を?qū)g現(xiàn)させ、小沢氏は幹事長となり、小沢氏が主導(dǎo)する「小鳩體制」が形作られた。
民主黨の3大勢力は、鳩山氏、小沢氏、菅氏。約400人の民主黨議員の中で小沢グループは約150人、黨內(nèi)の元社會黨や元民社黨グループなどそれぞれ30人の支持もあり、民主黨の半分の支持を獲得している。もし約60人の鳩山グループの支持を得ることができれば、小沢氏の勝利は間違いない。ここ數(shù)日、小沢氏と菅氏の間で展開されてきた「鳩山爭奪戦」では、小沢氏がしばらく有利な立場に立っていたが、鳩山氏の小沢支持表明は大きな意味を持っている。
二つ目は新議員だ。昨年の衆(zhòng)院選で民主黨は157人の新人議員が誕生した。菅氏は首相や黨代表として新人議員と話し合い、23日から座談會をスタート。菅氏は「みんなの力が必要だ」と、新人議員の支持を得るのが目的だ。しかしこうした新人議員は當(dāng)選した時に小沢氏の指導(dǎo)を受けている。みんなが小沢グループに屬しているわけではないが、畏敬の念は持っている。
また小沢グループは新人議員たちに、菅氏の座談會には參加しないように呼びかけており、小沢氏と菅氏の間に立つ新人議員たちは板ばさみだ。だが政治の風(fēng)向きがはっきりすれば、彼らの態(tài)度はないがしろにはできない。
三つ目は地方で、今回の民主黨代表選は、民主黨に屬する國會議員以外にも、地方議會の議員や黨員、サポーターも投票する。このような広い範(fàn)囲の選挙戦では人脈は唯一の要素ではなく、小沢氏と菅氏は國會議員から支持を勝ち取ると同時に、地方議員や黨員の支持も重要だ。菅氏が7月の參院選で発言した消費稅の引き上げ問題や、特に小沢氏排除の主張は、選挙結(jié)果に影響するかもしれない。小沢氏はすでに各地方の黨組織を訪れており、再起をはかる準(zhǔn)備を著々と進めている。
四つ目は國民だ。今の狀況からすると、菅氏の支持率は小沢氏よりも高い。それは小沢氏の政治のやり方は自民黨とよく似ていていて、「裏金政治」から抜け出せない。それに日本の國民は頻繁な首相交換を望んでいない。しかしそれでも最近の世論調(diào)査によると、小沢氏の出馬を反対する人は7割以上だが、菅氏を反対する人も53%と半數(shù)を超えている。
また今回の選挙は民主黨內(nèi)の選挙で、日本の國民は參加しない。小沢氏の國民支持率は低いが、小沢グループが民意を「薄め」て黨內(nèi)で「発酵」させれば、菅氏が民意を理由に小沢氏を排除する企てを帳消しにでき、再び目的を達成することも不可能ではない。
「中國網(wǎng)日本語版(チャイナネット)」 2010年8月27日