9月19日、日本「新華僑報」の記者は許可を得て、日本の佐世保港に赴き、海上自衛隊の艦艇の取材を行なった。釣魚島衝突事件の発生後、日本の中國語メディアが日本の軍事機関に取材を行ったのは、これが初めてである。
佐世保港は日本の九州西北岸?長崎県にあり、第二次世界大戦時は日本海軍の三大軍港のひとつとして名を馳せ、今では海上自衛隊の主要な基地である。海上自衛隊の重要な防衛拠點である佐世保港には、八八艦隊などの第一線戦力のほとんどが配備されており、対艦哨戒機を含む2つのF15戦闘機中隊と、4000トン以上の戦闘船が16隻駐屯している。佐世保港の唯一の入港コースは水深54メートルに達し、正に自然が作り上げた素晴らしい港である。
橫須賀や沖縄の軍港と比べ、佐世保はインド洋と南シナ海に近い。その為、朝鮮半島も近くにあるとあって、領空防衛が悪條件である事が佐世保の致命的な弱點だとされてきた。しかし、アメリカの太平洋艦隊の空母打撃群の駐屯はこの欠點をカバーし、日本のイージス護衛艦「こんごう」號も配備されている。アメリカの艦載機と日本海上自衛隊のイージス護衛艦、この連攜が軍港付近の領空防衛のレベルを格段に高め、佐世保は日本の九州西岸を守る正真正銘のとりでとなった。
日本「新華僑報」の記者が取材を行なっていた同日、釣魚島衝突事件に対するデモが中國の各都市で起こっていた。日本の大手新聞紙のほとんどは一面でこれらの事件を取り上げた。電車內で釣魚島関連のニュースを熱心に読んでいる人を記者は寫真に収めている。この事件は日本政府だけでなく、國民の関心の的でもあるのだ。
しかし、佐世保港には一転して平和で穏やかな空気が漂っていた。基地の中に入ると、最初に目に付いたのは海上保安庁の領海警備用の巡視船PM90「ちくご」とPM95「あまみ」だった。佐世保の海域を守るために港に停泊しているのだ。他にも、CL132「むらかぜ」、CL134「くもかぜ」が何れも靜かに停泊している。日本の規定により、記者はこれらの巡視船を取材することはできなかった。恐らく、海上保安庁の巡視船は良く中國と事件を起こすため、日本が敏感になっているからではないだろうか。(記者:薩蘇)
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2010年9月28日
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