大國盛衰の歴史は、別々に発展しているように見えて実は関係性がある各要素が組み合わさった結果だ。単一の決定的な要素など存在しない。しかし、人口は最も基礎的で持続的な要素であるため、人口の変化は民族?國家の盛衰に対し、軽視できない重要な影響を與えている。人口の変化が激しい時期は特にその影響が大きい。しかし、人口の変化は周期が100年単位と長く、影響が遅れて現れるため、その時代に生きる人々は往々にして方向を見誤ってしまう。人口の変化と、盛衰の変化の規律も軽視されがちだ。
「例えば、我々は時に1950年代、1960年代の無計畫な人口増加を批判するが、當時爆発的に増加した人口は、改革開放からの30年間に前代未聞の奇跡を起こした。また現在、1980年の一人っ子計畫が30年間で偉大な『成果』を成し遂げたと喜んでいるが、一方で今後30年間の人口構造のアンバランスという危険性も生まれているのだ」。
今回の日本の放射性物質漏えいが世界に與えた最大の教訓とは何か。それは、國?地域がどれだけ豊かで発達していても、もし國民に十分な自由(恐怖を免れる自由も含む)、安全、安全感を與えることができない場合、いかなる愛國主義もただの幻想と化してしまうことだ。國民が「足による投票(退席することにより反対の意思表示をする)」で自分の安全と自由を選ぶことしかできなくなったとき、その國や地域を待っているのは「零落」の2文字だ。(作者 信孚研究院?童大煥研究員)
「人民網日本語版」2011年4月8日