アジアを揺り動かし、全世界を驚かした?5.12?四川大地震が間もなく3周年を迎える。四川省統計局によると、今年2月末現在まで、國の全體的復興計畫に納められたプロジェクトの92.4%がすでに完工され、今年の9月末までに、四川省の震災後の復興建設が全面的に完成する予定である。
3年來、深刻な被害に見舞われた被災地は、世界各國の援助を受けてきている。特に隣國の日本は、震災後直ちに國際緊急救助隊を派遣したり、義捐金を寄付したりするほか、また復興事業の様々な分野で、中國に対して支援の手を差し伸べている。
例えば、発展途上國の経済や社會の発展に寄與することを目指す日本國際協力機構(JICA)は、日本の複數の関連機構と協力して、被災者への心のケア人材育成、地震緊急救援能力強化、震災後森林植生復舊など、多くのプロジェクトを実施し、被災地の復興事業に力を寄せている。
(3) 四川省震災後森林植生復舊計畫プロジェクト
四川大地震は森林にも多大な被害を與えた。地震による森林の被害面積は約33萬ヘクタール(日本の國土面積の87%)にのぼり、被災森林は、地すべり、土石流、山腹崩壊などが起こりやすい危険な狀態となっている。また、震災の被災地はパンダ等の希少野生生物の主要な生息地であることに加え、長江上流域の重要な水源地にもなっている。そのため、森林の植生回復による生態系や水源涵養機能の回復、土石流等の二次災害の防止等を図ることが急務となっている。
この震災に対し、中國政府は積極的に復舊対策を進めており、被災森林の復舊についても重要視している。四川省林業庁は中國政府の政策要求に基づき、「四川地震災害後林業生態回復と再建計畫」を制定して被災森林の復舊に取り組み始めた。しかし、中國ではかつて経験したことがない大規模の森林植生破壊に対し、植生回復の技術や管理能力が不足している狀況にある。
崩壊した山腹→復舊工事→森林の再生
日本は震災後の森林復舊に多くの経験、実績を持ち、中國の日本の技術支援に対する期待は高い。このような背景から、四川大震災により被災した森林の復舊事業を行うための四川省関係機関の技術能力の向上を図ることを目的とした協力が、中國政府から日本政府に要請された。
本プロジェクトでは、震災被害の特に深刻な汶川県、北川県、綿竹市を対象として、代表的な被災森林の復舊事業に攜わる四川省関係機関の技術能力が向上することを目標とし、2010年2月1日から2015年1月31日までの5年間に、①代表的な被災森林の復舊計畫策定、②試験的な森林復舊工事を通じた森林復舊工法に係る技術體系の確立、③被災森林復舊技術の研修を通じた人材育成、を行う予定である。
(寫真?文字資料はJICAが提供。)
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2011年5月11日