中國の各地で次々と日本への観光が再開している。上海春秋國際旅行社は18日、180人の中國人観光客からなるツアー団が6月2日に上海を出発し、関西地區の香川、大阪、神戸などを観光すると発表した。これは、東日本大震災後に日本を訪れる最初の中國からの大規模ツアー団の一つとなる。3泊4日2899元のこの商品は、わずか半日でほぼ予約が埋まった。旅行社は新たなツアーを組む準備を進めているという。
春秋國際旅行社アジア太平洋部の鄒慶齢副総経理は、日本の関西地區への地震、津波、放射能汚染の影響は比較的小さく、観光客を引き付けていると話す。「香川-大阪-神戸-奈良文化観光路線」と広島を中心に回る「広島の戀路線」はいずれも震災後に登場した商品で、非常に魅力的な観光內容と価格となっている。
すでに定年を迎えた上海市楊浦區に住む何朝來さん夫妻も、6月下旬に出発するツアーへの參加を申し込んだ。何さんは、「大阪の周辺は地震の影響が大きくないと聞いた。また、6月はちょうどいい時期で、価格も割に合っているため、行く価値はあると思う」と話す。
しかし、休暇の計畫を立てている人の中には、日本の震災後の放射能汚染を心配する人もまだいる。7月上旬に韓國にハネムーンに出かける予定のホワイトカラー、周琪さんは「日本が好きだけど、放射能が心配なのと、一生で一番大事な新婚旅行なので、最終的に韓國を選んだ。日本のツアーが安くても、今は考えていない」と語った。
広東と北京では、徐々に解禁された日本旅行がテスト段階に入っている。一部の旅行社は日本ツアーを新たに組み、価格を平年同時期より1000元以上安く設定した。
旅行サイト「攜程網」では、6月に上海から出発する「大阪?京都ツアー」は4日間で2599元の特別割引価格となっている。また、北京から出発する「北海道フリー3日間」の最低価格は約3300元だ。広東中山國際小欖支店の梁少寛マネージャーは、再開した日本ツアーは入念に設計する必要があり、被災地から離れた都市や路線は観光客に受け入れられやすいと見ている。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2011年5月18日