日本オリンピック委員會の竹田恒和會長は25日、もし東京が2020年五輪の招致に成功すれば、サッカーなどの試合は、今回の震災で大きな被害を受けた宮城、巖手、福島で行なわれる可能性があると発表した。五輪開催がいかに被災地の復興を促進できるかについて、ラジオ放送「中國の聲」が次のように分析した。
まず、五輪施設の建設には、膨大な資金が必要であり、五輪後のメンテナンスや活用も解決しなければならない問題である。宮城、巖手、福島は、今回の震災でインフラ施設の損壊がひどく、復舊が急務となっている。もし五輪をチャンスとして施設を建設すれば、まさに「一石二鳥」である。
そして、五輪の経済効果も際立っている。たとえば、1992年のバルセロナ五輪の経済効果は260億4800萬ドルにも達する。被災地で試合を行なう場合、チケット、飲食、宿泊などがもたらす収入はもちろんのこと、雇用促進や観光業の発展にも大きな役割を果たすと考えられる。五輪によるアピール効果は、被災地を再び世界旅行者の目的地に組み込ませ、復興を促していくことになろう。
また、五輪は人心を集め、被災地の人たちの精神を勵ます作用がある。これは1964年の東京五輪ですでに明らかになっている。被災者も五輪の準備作業に集中すれば、震災の苦痛を忘れてしまうだろう。五輪が成功裏に開催できれば、民族としての自信を高めることができるに違いない。これは一番重要な影響である。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2011年6月27日