以前はこの季節といえば、日本の東北では海水浴場の最盛期だった。だが、今年の巖手、宮城、福島の三県の沿岸は東日本大震災の津波の爪あとが色濃く殘り、昔の賑わいは戻っていない。被災地の海岸の復興再建は停滯し、66ヶ所の海水浴場は全く営業できないまま、今年の夏は閑散とした夏をすごしている。
廃墟の処理作業はまだ正式に始まっておらず、海底の地形に大きな変動があったため、海岸自體の再建作業はいまだ停滯狀態にある。このため、宮城県では県內26ヶ所の海水浴場の水質検査を延期。気仙沼市の大谷海水浴場では、砂浜が津波に呑み込まれてしまい、現地行政責任者は今はやはり海で泳ぐという時期ではないと言っている。
また、福島県では18ヶ所の海水浴場で営業の見込みが立っていない。相馬市観光物産課によれば「放射性物質の影響を考慮する以前に、津波による破壊狀況が酷く海水浴はできない狀況だ。」という。
巖手県の狀況も基本的に同様で、22ヶ所の海水浴場で久慈市の舟戸海水浴場1ヶ所だけが水質検査の結果を待って、営業の準備を進めている。宮古市商業観光課の責任者は「大量のガラス片が海水で砂浜に運ばれ、安全の確保ができない狀況。」という。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2011年7月15日