資料寫真
この年、右翼主催のセミナーで、30年代に日本陸軍が撮影したドキュメンタリー映畫「南京」が放映された。日本軍が南京を攻め落とし、入城儀式を行う畫面が映し出されると、會場で大きな拍手が起きた。彼らはそれが日本の栄譽だと思っていた。こうした直接的な刺激に李監督は全身震えが止まらなかったという。
そのセミナーがきっかけで李監督は一部の日本人が靖國神社を參拝する意味を理解し、自らも靖國神社に注目する必要があると思ったという。それから10年、カメラを使って靖國神社という舞臺を記録する選択をする。
◇靖國神社は戦爭後遺癥
「靖國」という映畫は観た人によって感想も違う。
日本で公開される際、多くの人が「反日」映畫だと思っただろう。しかし李監督は、「私が靖國神社を撮ったのは日本或いは中日の問題だけではない。それぞれの國で本國の歴史と結びつけて観ることができる。靖國神社は一つの現象、戦爭後遺癥であり、戦爭によってもたらされた國と個人との悲劇的な関係だ」とし、「一つの角度から感情的な意見を出すのではなく、それぞれの國の角度から見て解決する。それが一番大切だ」と語る。
このドキュメンタリー映畫を通じてより多くの中國人に日本を理解してほしいと李監督は願う。「我々はあまり日本を理解していない。日本人の我々に対する理解は、我々の日本に対する理解よりも深い。20世紀初めは日本の明治維新の経験をよく研究していたが、現在の我々の日本に対する理解はそれにまったく及ばない」。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2011年8月16日