8月16日、日本僑報社主催の第六回日本人の中國語作文コンクールの受賞作品が、このほど初めて『人民日報』國際面に一面を使って大々的に紹介され、中日両國の読者に広く注目を集めている。第六回のテーマは「日本人から見たMade in China」である。
餃子、麻婆豆腐、青椒肉絲などは定番の家庭料理になっており、雲南名物の米線さえも日本で口にすることが出來る。我々日本人は、中國文化のエキスを自國の文化に取りこんでいるため、毎日気づかないうちに中國文化に觸れている、と中國大使賞受賞の作田幸子さんは作文のなかでこのようにつづっている。
以下は作田幸子さんの作文の一部抜粋である。
「Made in China, Assemble in Japan」は日用品だけにとどまらない。中國史を題材にした小説や漫畫も多い。最近は三國志や水滸伝などの古典をベースにしたゲームが若者に人気である。ゲームの登場人物が全て美男美女に描かれているため、男の子だけではなく、女の子も夢中になっている。このようなゲームで遊んでいても、どの王朝で起こった事なのか、時代背景を全く理解していないこともあるが、劉備、諸葛亮、宋江、林沖の名前はよく知っている。そういう彼らにとって、諸葛亮はディズニーのキャラクターのように、非現実的ではあるけれども、身近な存在なのである。
そのほか、食文化にもたくさん「Made in China」がある。いたるところに中華料理屋があって、日本人が中華料理屋を開いているところもある。彼らが作る料理は本當の意味での中華料理ではなく、日本人の好みに合わせて味付けを工夫している。日本人はあっさりとして甘めの味を好むため、中國人が日本の中華料理を食べると、味気なく感じることもあるかもしれない。餃子、麻婆豆腐、青椒肉絲などは家庭料理としてすっかり定著している。なんと雲南名物の米線ですらも日本で食べることが出來る。私たち日本人は、中國文化のエキスを自國の文化に取りこんでいるため、毎日気づかないうちに中國文化に觸れている。文化のうえでは、日本と中國は衝突や対立を難なく乗り越えて溶け合い、自然に雙方を受け入れている。
今に至るまで、日本と中國は一衣帯水の関係であると言われており、長い交流の歴史がある。地図上ではどれほどの距離もないのに、どうして日中両國の距離は縮まらないのだろうか。文化の上では私たちの距離は近いが、気持ちの上で隔たりがあるように感じる。それはとても殘念なことだ。私たちの間には海が橫たわっている。この海は凪いでいる時は穏やかだが、いったん嵐が発生すると、波が荒れ狂い、両國に押し寄せ、煽るように一層両國の狀況を混亂させる。日中友好といったものはあっけなくその波に飲み込まれてしまう。そして、私たちの間で荒れ狂う波によって個人の冷靜な判斷は失われてしまう。波に立ち向かい、真の友好関係を気づくために、日中両國民は相手の國民性、禮儀、風俗習慣を理解する必要があるのではないだろうか。そのためには、先ずは自分の生活を振り返ることが一番だ。そうすれば、いかに日本文化が中國に密著しているかということや、文化の中に日中交流が隠されていることに気づくだろう。自國の文化の中に「Made in China」が存在していることを意識することは、日中友好の第一歩である。文化によって両國民の心が近づくことを私は信じている。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2011年8月22日