未曾有の巨大地震が東日本を襲ってもうすぐ1年。復舊活動を少し垣間見るだけでも、當時の悲しみはまだ多くの人の心に傷跡として殘っており、災害の深刻さや復興への道は険しいことを知ることができるが、それでもそこに美しい人間性など復興に向けた光をもはっきり目にすることができる。節目の1年を迎えるに當たり、在日中國人も、各種のボランティア活動に參加することによりいっそうの思いを傾け、日本の復興に貢獻することが望まれる。日本で華人向けに発行されている新聞「中文導報」が報じた。
▽仙臺、鎮魂と追悼の花火大會計畫
筆者が以前、在日公益団體「日本中華総商會」と共に支援活動に訪れた仙臺市は、震災前日の3月10日夜、「仙臺 鎮魂と追悼の花火大會『天國にぶっ放せ!』」を開催。2萬発の花火が夜空に打ち上げられる予定だ。主催する震災復舊支援活動を粘り強く行っている任意団體「スコップ団」の擔當者は、「3月10日という日を選んだのは、決して忘れてはならず、心から感謝を述べるべきなのがこの日だから。去年のこの日、普通の日常生活が続いており、平凡でもそこに幸せがあった。一方の11日は特別記念する必要はないが、決して忘れられない日。3月10日に続いていたあの幸せが永遠に続いてほしい……」と語った。
また、震災後間もないころについて、「停電が続き、大地震の正式名稱もつけられていない時、スコップ団の成員は絶望に浸っていた。電気も、食べる物もなく、甘いものが最高級のぜいたく品になった。一かけらのチョコレートに、大の大人が涙をこぼした」と語った。
3人から始まり、今では1千人以上を數えるまでになった「スコップ団」。立ち上げのきっかけは非常に単純で、被災地で亡くなった大切な友人の三女が誕生日を迎えると知った今の団長が、たいへんな狀況だが、何かプレゼントできるものはないかと考え、今贈れるもの、それは1日も早く、彼女の母親の命を奪った津波が殘したがれきの山を撤去してあげることと考えた。そして、友人と3人で活動を開始。始めたばかりの頃は、がれきの片付けをずっと行い、スコップ団が発展していくとは思いにもよらなかったというが、片付けが一件終わると、周りの住民たちがやってきて、自分達の所の片付けも手伝ってほしいとお願いされるようになった。そうしているうちに、參加者が増加し、ノウハウも分かってきて、2時間もあれば津波に襲われ廃墟となった家一件を片付けられるようになった。これまでに、片付けた家の數は200件に上る。
がれきの撤去以外に、スコップ団は、被災地で誕生日を迎える子どもたちに誕生日ケーキを屆けるという活動も行っている。1つ目のケーキは、がれきの山から、やっとの思いで探し出したバターと卵で作ったもので、あの友人の三女に送り、地震後初めて微笑んだという。
花火大會を目前に控え、現地の各ボランティア団體が準備を進めており、「天國にいる人に花火を贈り、自分達は元気にしていることや3月10日に対する感謝を伝える」とスコップ団。