長い沈黙の後、妻はようやく、「実はずっと前からちゃんと話し合いたかったのだけど、あなたは毎日仕事で疲れているだろうし、余計な心配をかけたくなかった。それに、あなたは日本人ではないから、あなたの自尊心を傷付けてしまうのではないかと思って怖かった」と話し始めた。
「言いたいことは遠慮せずに、はっきり言ってほしい」と私は言った。
妻は迷っていたが、終に重い口を開いた。「中國人の男性はとても自己中心的だと思ったことはある?會社で評価されて、認められてるのに、あなたは家に帰れば、料理まで作って、私のやるべき仕事を奪ってしまう。私は自分の存在価値がないように感じる。特に、友人が家に遊びに來た時には、お茶を出したり、料理を振舞ったりと、あなたは余計に張り切る。私がまるで役立たずで、不出來な妻のようなで、大きな劣等感を感じて、友人の前で恥ずかしい思いをする。私の立場に立って、考えてみて欲しい。私だって、達成感が欲しいし、認めて欲しい」と妻は訴えた。