第2に、中國には節度がある。日本の度重なる挑発に対する中國の反応は有力かつ適度で、余地を殘したものだ。就任前後の安倍氏の対中強硬姿勢に対しても、中國は依然中日関係の大局的、長期的観點に立ち、ひたすら「歯には歯を」はしていない。日本が國際的に「悲劇のヒロイン」を演じて、中國への不満を訴えても、受け入れ先はいくらもない。
第3に、中國には成算がある。対日関係の処理における中國の不動の力はここにある。日本が中國に対してやりたい放題できた日々はとうに過ぎ去り、もう戻っては來ない。中國は日本の様々な挑発と手口に対処するに十分な実力と手段を備えている。アジア太平洋地域と全世界を見渡しても、中國を敵に回すことを図る、または望む國は1つもない。日本が中國と一部の國の摩擦を利用してその離間を図ることは、ごく一部の國とごく一部の問題で多少うまくいくかもしれないが、こうした國々に中國との対立を強いようとするのは、全くの一方的願望に過ぎない。
対中「包囲網」構想にいたっては、さらにあり得ない御伽噺だ。世界唯一の超大國の米國でさえ、中國を「包囲」し、封じ込めることはできないと認めている。いわんや日本をや、だ。米國も世界で「価値観同盟」をやったことがあるが、各國との関係を最終的に決めるのはやはり國益だ。
安部政権が対中「包囲網」を構築していると言うより、安倍氏が中國を避けて周りを回っていると言った方がいい。どんなに避けても対中「包囲網」は形成されず、最終的にはやはり中日関係に戻らなければならない。日本にとって中國と中日関係は避けることのできない峠だ。日本がこの峠をどう越えるかを見る必要がある。
中國は中日関係を重視しており、決して故意に日本に難癖をつけてはいない。安倍內閣は発足からまだ間もなく、彼らにもう少し時間を與えても構わない。中國に関わる日本の行動に対して、中國側は冷靜に、柔軟に、有力に対処するだけでいい。日本の腕では中國の太ももを最終的にねじることはできないと、われわれは信じているからだ。
「人民網日本語版」2013年1月15日