しゅうとめの負擔を減らすため、私と二人の義理の姐さんが、ほとんどの料理を作ることになった。私が今年擔當したのは「筑前煮」だ。食材は鶏肉とシイタケ、ニンジン、サトイモ、コンニャク、レンコン、クワイ、ゴボウ、サヤエンドウ。色で分けると、白色がレンコンとクワイ。土色がごぼうとシイタケ。そこに赤いニンジンや緑のサヤエンドウが加わることで、食欲をそそる色合いとなる。シイタケと鶏肉が本來持つ味わいを中心としながら、日本酒と醤油、みりん、砂糖などの調味料で味をととのえる。弱火で煮込めば出來上がりだ。作ってから一晩置くと、味はさらに深みを増す。箱に入れて冷たくなっても硬くなることはない。
お雑煮の味は、地域によってかなり異なる。調味料は醤油の他に、中國の「大豆醤」に似た味噌を使う地域もある。日本の味噌は紅白の2種類がある。赤味噌は塩辛く、白味噌は甘い。しゅうとめの家の決まりでは、元旦には靜岡風味である醤油味のお雑煮を食べ、2日には京都風味である白味噌のお雑煮を食べることになっている。
大多數の家庭が正月料理に食べ飽きたころ、テレビでは矢継ぎ早に日本の日常食であるカレーライスのCMが流れるようになる。マクドナルドやケンタッキーも負けてはいない。こうして、正月に減ってしまった顧客を取り戻そうとしている。人々はだんだん正月気分から抜け出し、街のレストランも賑わいを取り戻していく。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2013年2月4日