ソチ冬季五輪の開幕式に米歐の首脳は出席しなかったが、日本の安倍晉三首相は米國の機嫌を損ねるのをいとわず、ソチ五輪の開幕式に出席し、ロシアに好意を示した。
しかしクリミア半島で行われた住民投票の結果を受け、安倍首相と日本政府のそれまでの努力は灰燼と化してしまった。米國の強力な圧力で、日本政府はクリミアのウクライナからの分離を支持する投票結果を認めない態(tài)度を明確に示すとともに、クリミアを併合しないようロシアに呼びかけた。
こうした態(tài)度はプーチン大統(tǒng)領とロシア政府の機嫌を損ね、怒りを買った。安倍首相が個人的に聲をかけても、プーチン大統(tǒng)領の機嫌は回復しない。ロシアへの編入の是非を問う住民投票をロシアが支持するのはコソボ問題における米國の先例がある。米歐などの西側諸國が認めるかに関わらず、プーチン大統(tǒng)領と彼のロシア政府は住民投票の結果を簡単には諦めないだろう。
日本はこの數(shù)年、米國に付き従うことで非常に多くの甘い汁を吸ってきた。世界各地における米國の勢力拡大にともない、世界の警察官役が鮮明になり、米國に付き従ってきた日本も徐々に地位と影響力を持つようになった。コソボ、イラク、シリアの平和維持にはいずれも日本の影、日本の自衛(wèi)隊の姿があった。これは日本にとって金鉱を掘り當てる以上に嬉しいことだ。米國から恨まれることはどんなことであろうと日本が応じるはずがないし、そうすることもない。
安倍政権発足後、近年、日本のアジアにおける地位は「孤獨」、「孤立」等で形容できる。中日関係、韓日関係だけでなく、他の國との関係も悪化。こうした中、なお米國依存一辺倒では、日本はアジアでやっていけなくなるだろう。ロシアへの接近は、日本が「孤獨」と「孤立」から脫卻する重要な方面の一つだったに違いない。