中國社會科學院と中國人民解放軍軍事科學院が主催した國際學術シンポジウム「第一次?第二次世界大戦の歴史を振り返る、教訓と啓発」は、中國?米國?英國が日本に無條件降伏を促した「ポツダム宣言」が発表されてから69周年の記念日に開かれた。中國、米國、ロシア、日本、ドイツ、セルビアなどの10數カ國と200人弱の専門家が出席した。
戦爭、國家関係の選択肢にはならない
二度の世界大戦は、人類の歴史における災いだ。第一次世界大戦のヴェルダンの戦い、第二次世界大戦のホロコースト、南京大虐殺は人々に熟知されている。
専門家は、帝國主義國の侵略?拡張および爭いが、2度の世界大戦の根源であると指摘した。
軍事科學院副研究員の李成剛氏は、第一次世界大戦の勃発の根源について、「當時の経済発展と科學技術の進歩により、人類は世界大戦を展開する力をつけた。しかし人類の認識が追いつかなかったこと、そして歪曲した戦爭観?安全観?外交理念により、大國間で猜疑心と憎しみが生じた。歐州の指導者は開戦という誤った選択をし、人類を世界大戦に引きずり込んだ」と分析した。
第三次世界大戦、勃発は不可避か?
中國國防大學準教授の呉瓊氏は、「現在の人類社會は、世界大戦の時代的な特徴を持たない。世界市場は開放性の低い不備のある段階から、秩序ある協力、さらにはウィンウィンまで発展した。國家は軍事安全を中心としながらも、総合的な安全を求めるようになった。世界の熱狂的なナショナリズムは、平和主義と共存している」と指摘した。
しかし専門家は、「第二次世界大戦後の國際秩序を脅かす行為に対しては強い警戒が必要で、反ファシズム戦爭の勝利の成果を守り、世界の平和と安定を維持しなければならない」と警告した。
李氏は、「2014年と1914年には、かつての安全観が依然として散見するという、重要な相似點がある。米國は1世紀前の強権的な発想により、21世紀のグローバル化の時代に臺頭した國を見ている。米國は自國の絶対的な安全のために、圧倒的な軍事力を維持し、広範な軍事同盟を結んでいる。また軍事的な干渉により、大國間の猜疑心と敵意を生んでいる」と述べた。
現在の中國が第一次世界大戦前のドイツに似ているという「歴史相似論」に対して、専門家が強く反論した。
中國人民解放軍陸軍軍官學院教授の呂傑氏は、「中國の改革開放以來の高度発展は、侵略と拡張の結果ではない。中國は國が強くなれば必ず覇を唱えるという道を歩んだこともなければ、今後歩むこともない。中國は既存の國際秩序を脅かす者であり、第一次世界大戦前にウィーン體制を脅かした新興のドイツに似ているという観點は、極端な間違いだ」と指摘した。