王海運氏は先月29日、「露日が本當に歩み寄ることはない」と題した記事の中で、露日間には多くの構造的な矛盾が存在しており、両國関係の緊張が和らぐ可能性はあっても、絶対に改善されることはないと論じた。しかしながら筆者は、日露には互いに歩み寄る條件があると考えている。中國はこれに注目するべきだ。
冷戦後、アジア太平洋の大國間の関係に、一種の浮き沈みが生じた。米國が覇を唱え、中國が高度成長したが、ロシアと日本の政治?軍事?経済などの相対的な実力が低下した。この構造において、日露は総合的な実力が中米に次ぐ大國を自稱しており、中國に心から服することができないばかりか、常にナンバーワンを自稱する米國に対しても不満を抱いている。また英?仏?獨の歐州一體化における協力、対米関係における総合的な効果は日露に対して、協力の視野を広げる必要性を意識させた。
日露両國は地政學的に必要とし合っており、経済?エネルギー面でも相互補完している。國力が近く、意向も一致している。日露両國は近代史の戦爭によってしこりを殘したが、周辺環境が似通っているため、接觸の意向が強まりやすくなっている。ロシアはG7に復帰することを願っており、日本にはその支援が可能だ。日本も対露関係の進展を願っており、これによって獨立した外交をPRできるほか、経済?エネルギー?領土などでメリットを手にすることができる。
近年、「日露の歩み寄り」における「中國の要素」が増加している。これに対して、日本人は複雑な感情を抱いている。「中露の歩み寄り」は日本ばかりか、歐米にも懸念されている。國際危機が生じるたびに、日米は中露を習慣的に結びつけている。クリミアの事件が勃発すると、日本と米國は「歐州の大國にせよ、アジアの島國にせよ、力で現狀を変えることは許さない」と極力強調した。ロシアとウクライナの問題を利用し、中國に當てこすりを言っているかのようだ。日本はG7でロシアに肩入れをする一方で、中露の歩み寄りを警戒するよう呼びかけ、歐米から賛同されている。