翻訳の質(zhì)が度々議論の焦點に
人々の外國語能力がますます高まっており、文學(xué)作品の翻訳がますますスピーディに大規(guī)模になっている今日、一方で優(yōu)秀な訳者は多くないという現(xiàn)狀は、業(yè)界を苦境に立たせている一因でもある。
現(xiàn)在、外國語文學(xué)作品の出版はタイミングが非常に重要となってきている。一部のベストセラーは、原作の発表と同時に中國語翻訳が登場するケースもある。結(jié)果として、原作の風(fēng)格が正しく伝えられていなかったり、誤訳や翻訳漏れが頻繁に見られるようになった。こうした翻訳の流れ作業(yè)のラインは以前では全く考えられなかったことだ。
「ダ?ヴィンチ?コード」の訳者である朱振武氏は、「文學(xué)作品の翻訳は時代の流れと共に進(jìn)んでいくべきだ。繰り返し翻訳する必要のある作品は多くある。異なる時代に生きる訳者たちは、自らが生きる時代の自分の聲を発するべきだ。優(yōu)秀な翻訳は原作の影響力すら超越する可能性がある」との見方を示した。
現(xiàn)在、版権の導(dǎo)入と文學(xué)作品の翻訳が急成長を遂げつつあり、文學(xué)翻訳の「英雄時代」はすでに過去のものとなっている。そして今は「翻訳の匠」が翻訳作業(yè)を行うケースが多くなっている。數(shù)多くの翻訳者は外國語に長けているだけでなく、文學(xué)を愛し、文學(xué)作品を共に完成させるように翻訳を手掛けている。
客観的かつ公正で、時代の流れに伴う評価システムの不完備
村上氏の初期の作品を數(shù)多く中國語に翻訳した林少華氏は、翻訳に関して「特に二つの點を重視している。一つは文章のリズムであり、もう一つは言葉の味わい。単にストーリーを翻訳すればいいというものではない。高額で版権を買い取る価値がないではないか?なぜならリズムと味わいこそが村上文學(xué)の生命だからだ」と語っている。
業(yè)界の専門家は、文學(xué)作品の翻訳とは様々な面に関わってくる作業(yè)であり、原作のイメージから言葉遣いや故事、思いや感情、語り方など翻訳者に対する要求はとても高く、蕓術(shù)的魅力を備えた中國語に翻訳するにはさらに難しい。作者の思いや感情、口調(diào)や言葉遣いなどを徹底的に表現(xiàn)できた作品だけが、読者に好まれることになる。しかしこれらはまた數(shù)量化できるものではなく、読者それぞれの好みもあるので、文學(xué)の翻訳はすべての人を満足させることが出來ないというのも実は何らおかしいことではない。
現(xiàn)在、翻訳家の翻訳理論はすでに大きく変化している。目の前の翻訳を「権威のある翻訳」と比較してはいけない。若手翻訳家の黃昱寧氏は、「世界の文學(xué)のトレンドが急激に変化しており、翻訳にも新たな要求が求められ続けていると。読者の評価基準(zhǔn)とこの要求との間には一定の隔たりが常にある」としている。彼は、「現(xiàn)在、翻訳評価にとって、最も大きな問題は、翻訳を評価する際に、客観的かつ公正で、時代の流れに則った評価システムが欠如していることだ」と指摘している。(編集HQ)
「人民網(wǎng)日本語版」2017年9月22日