新たな協(xié)力が必要に

　1980年代、日中関係は非常に良好で、両國間に多くの活発な交流ルートがあった。その要因の一つは、當(dāng)時(shí)の両國の指導(dǎo)者と國民がいずれも「平和、協(xié)力、友好」という出発點(diǎn)をよく覚えていたことにある。これには現(xiàn)在でも學(xué)ぶ必要がある。

　私は第2次大戦の後に生まれたが、日本の主流社會では當(dāng)時(shí)、戦後世代を含む多くの人が、日本がかつて中國を侵略したことを認(rèn)め、かつて中國の人びとにもたらした苦しみと傷とを深刻に反省していた。このため日本國民は中國との関係を重視し、日本は誠意をもって中國の発展を全面的に助けなければと考えていた。1980年に始まった中國への日本政府による経済援助はこうした発想の表れだったし、民間にはこうした事例がさらにたくさん見られた。中國も、日本人の気持ちと行動(dòng)とを?qū)埲荬耸埭比毪欷俊I國はこうして雙方向の交流を通じて友情を育み、相手に敬意を持つようになった。1980年代の両國関係の根本にはこうした精神があった。

　歴史認(rèn)識の問題に関しては、日本社會からは確かに、政府の立場とは異なる聲がしばしば聞こえてくる。しかもその聲は社會的に地位の高い人からも聞こえてくる。だが中國國民には、第2次大戦への日本社會の反省の土臺は決して動(dòng)揺していないことを知ってほしい。

　未來の日中協(xié)力ではやはり、経済分野に大きな発展の余地があると考えている。日本の経済発展戦略は中國経済を考慮しなければ成功し得ない。中國経済も、構(gòu)造改革や質(zhì)の向上において日本企業(yè)の成功體験を參考にすれば、多くの回り道を回避することができる。両國経済は互恵的でウィンウィンのものである。

　両國は、具體的で代表となる事例を通じて、このような相互依存の関係をより多くの國民に知らせ、協(xié)力が雙方に利益をもたらすことを國民にしっかり伝えなければならない。このためには我々は、環(huán)境保護(hù)や社會福祉、醫(yī)療など、中國國民の関心度の高い分野での協(xié)力を展開する必要がある。両國が「モデルエリア」を設(shè)け、新型の協(xié)力を全面的に試す場所とすることも一つの案となる。雙方が全方向的な基金を設(shè)け、中國側(cè)が資金と建設(shè)を擔(dān)當(dāng)し、日本側(cè)が技術(shù)と管理運(yùn)営を擔(dān)當(dāng)することも考慮できる。両國がそれぞれの強(qiáng)みを発揮する良い方法となるだろう。

　中國の提唱する「一帯一路」（シルクロード経済ベルト、21世紀(jì)海上シルクロード）はすでに実施段階に入っており、日本の安倍晉三首相もこの構(gòu)想に參加の意欲を示している。習(xí)近平主席はこれまで繰り返し、「一帯一路」が人類運(yùn)命共同體を構(gòu)築し、世界の平和と発展を?qū)g現(xiàn)するためのものであることを強(qiáng)調(diào)してきた。日中両國は、この理念に最も合った具體的な案を模索し、それぞれの強(qiáng)みを発揮し、積極的に協(xié)力を展開する必要がある。

両國は「知己」になれる