「私は(南京大虐殺の)被害者の代弁者になりたい」日本の市民団體「銘心會」會長の松岡環氏は記者に対して「いつかピリオドを打つため、勇敢に前進しなければならない」と話した。
銘心會は南京大虐殺の歴史の事実を調べるため設立された。松岡氏は1988年に初めて南京を訪れ、実地調査を行った。彼女とその他の會員はその後30年弱に渡り、數百人の被害者と中國を侵略した元日本兵の追跡調査を行い、彼らの証言をまとめ本にし、ドキュメンタリーを撮影した。
松岡氏の仲間は多くないかもしれないが、努力を続け、歴史の事実を追い求め、伝える決心をしている。
【中國人のためだけではない】
松岡氏は小學校の教師として歴史を教えていた。日本の教科書が中國侵略戦爭の歴史を歪曲していることから、彼女は真相を追い求め、真相を示すことを決めた。
今年は日本軍による南京大虐殺80周年で、松岡氏は何度もインタビューを受けている。
「80年前に盧溝橋事件が発生し、日本軍が中國に全面的な侵略戦爭を開始した。南京大虐殺も同じ年に発生した。中國人の痛ましい経歴にとって、これは最も象徴的な意義のある一年だ」
「今も(南京大虐殺の)生存者が存命中だ。私たちは彼らの経験を人々に教え続けている。戦爭の悲慘さのほか、戦爭とは何か、平和とは何かを伝えている。知ってもらい、深く考えてもらうことが、私たちの取り組みの大きな意義だ」
「多くの日本人が南京大虐殺の事実を否定し続けている。日本が80年前に発動した侵略戦爭には現在もピリオドが打たれておらず、これは日本人にとって不幸なことだ。責任は100%日本側にある」
松岡氏は招待に応じ、今年11月28日から12月9日にかけてカナダを訪問し、歴史教師?市民?學生と交流した。北米の學者との近年の交流で、第二次大戦におけるアジアの悲慘な境遇を理解しなければ、第二次大戦の全貌を理解できないばかりか平和の尊さを実感できないという現地人の考えを知った。松岡氏は「平和は知らぬ間に崩壊しがちだ。南京大虐殺の歴史の真相を十分に理解し、初めてより安定的な平和の礎を築くことができる」という情報を伝えようとしている。
「私がこうするのは中國人だけのためではなく、むしろ日本人のためだ。これは日本人が真相を知る機會だ」
「今も諦めることはできない。小さな燈火でも前の道を照らす光になれる」