米國の著名な小説「gone with the wind(邦題:風と共に去りぬ)」では、夫を亡くした主人公のスカーレット?オハラが、“仕方なく”喪服を著て家でひっそりと過ごす様子が描かれている。日本の「新華僑報」は20日、こうした心理狀態は小説の時代背景によるもので実際にそうであれば血も涙もない女だと批判を浴びそうだが、今日の日本社會ではそれが現実に起こっているとする文章を発表。文章では、結婚は日本の女性にとって「鳥籠に閉じ込められるようなもの」であり、夫を亡くすことは自由と新たな人生を手に入れることだと喩えている。以下はその概略である。
日本のある雑誌社が夫を失った女性を対象に行った調査によると、62%の対象者が夫の死後、「死にたくなるほど辛い」ということはなく、一人の暮らしにも慣れたと回答した。どうやら、結婚は彼女たちにとっては「鳥篭に閉じ込められる」であり、夫を失うことは自由と新たな人生を手に入れることのようだ。
50歳の咲さん(仮名)の夫は、脳溢血で數年前にあの世に旅立った。夫の死後、咲さんは髪を染め、ネイルをし、ミニスカートを穿くなど、自分好みのファッションができるようになり、辛くて日々を過ごせないというようなことはまったくないという。咲さんは「これこそが生活。長い間憧れてきた生活です」と語る。
咲さんは決して夫との生活に不満をもっていたわけではないが、夫が逝ってからというもの、肩の荷が下りたような気がしたという。それまで夫はサラリーマン、咲さんは専業主婦という伝統的な日本の家庭環境で暮らしてきた二人。夫の會社の社宅に住んでいたため、近所付き合いは皆會社の同僚。社宅に暮らす主婦同士の上下関係も、會社に引けを取らず、咲さんもそんな近所付き合いに窒息しそうな思いだったと振り返る。そんな咲さんが夫の死後、後始末を済ませて真っ先にやったことが社宅から離れることだった。
咲さんのように、夫が先立ち、すべてが自分中心の新しい生活に開放感を感じる女性は少なくない。新たに老後の伴侶を見つける人、家庭の負擔が原因で諦めていた趣味や夢、ライフスタイルを追い始める人などさまざまだが、いずれにしても暮らしに自由と楽しみが舞い戻る。