香港からの中國人観光客が巻き込まれたフィリピンでのバスジャック事件から3週間が経過したが、香港での事件に対する世論の高まりが衰えることはない。事件の詳細調査が進むにつれて、様々な內部事情も水面化しはじめた。このほど始まった公聴會で、最新情報が明らかになった。
フィリピンの事故調査?検討委員會が3日に開いた公聴會で、マニラ警察のサルバドル署長は、「バスジャック犯ロランド?メンドーサとゴンザレス苦情調査官との電話でのやり取りを直に聞いた。犯人は、15萬ペソ(2.6萬香港ドル)を支払えば、復職を処理してやると持ちかけられ、怒りを爆発させた」と証言した。
香港「文匯報」の報道によると、事件発生時、サルバドル署長はハイジャックバス付近に待機、犯人との交渉にあたっていたという。サルバドル署長は、犯人がマニラ市のモレノ副市長と話している時は穏やかだったが、ゴンザレス苦情調査官が電話に出ると、突然興奮し、「お前らは俺に15萬ペソ出せと言うのか!人質が死んだら、お前らの責任だ!」と大聲でどなりたてたと説明した。
モレノ副市長によると、犯人とゴンザレス苦情調査官とのやりとりは聞こえなかったが、苦情調査官が、「わかった。わかった」と繰り返す聲だけが聞こえたという。苦情調査官は、自分が犯人に15萬ペソを要求した事実を否定している。フィリピン當局は現在、政府側が賄賂を持ちかけて犯人の怒りを買い、発砲?殺人に至ったかどうかを調査している。
「人民網日本語版」2010年9月7日