都市で獨身生活を送る人が増えつつあるのはなぜか。中國醫師協會、中國醫院協會等の機構が年初に発表した「中國都市“剰男剰女”健康狀況調査報告」(“剰男剰女”とは、獨身者のこと)によると、獨身の理由は上から順に「仕事で疲れ、家に引きこもっている」(20.2%)、「経済的條件がなく、家も車もない」(19.2%)、「交友関係が狹い」(18.4%)、「中途半端な戀はしたくない、ひたむきな戀のせい、昔の戀人が忘れられない」(17.0%)、「異性とうまくつき合うことができない、自分に対して自信がない」(12.7%)、「仕事や學業に熱中するあまり、戀人を作るチャンスを逃した」(9.3%)、「獨身主義者のため、結婚するつもりはない」(3.2%)となった。中國青年報が報じた。
高まる離婚率により、獨身者が増加している。中國統計年鑑のデータによると、中國の離婚者數はこの7年間増加を続けており、離婚者の増加數は結婚登録の増加數を大きく上回っている。
獨身ブームにより、社會の少子化が進む。第6次國勢調査のデータによると、中國の0~14歳の人口は2億2000萬人で全體の16.6%を占め、2000年比で6.2%減少した。人口學の統計基準によると、0~14歳の人口が全體の15~18%を占めると「深刻な少子化」で、15%以下となると「超少子化」である。ここからも、中國社會が深刻な少子化に突入したことが分かる。
今年開催された「世界人口デー」において、北京大學人口研究所の穆光宗教授は、「子供の減少は、18~35歳の働き盛りの労働人口が近い未來に減少し、経済発展の潛在力が低下することを意味する」と警鐘を鳴らした。
上述した情勢を受け、「獨身ブームにより少子化が引き起こされるか」、「獨身者にも子供を育てさせてもいいのでは」という聲があがっている。
獨身女性も子供の養育を考慮してもよいのでは、という提案がある。中國収養法の規定に基づくと、年齢が30歳以上で子供がなく、被扶養者を養育する能力があり、子供を養育する上で不適切であると判斷される疾病にかかっていない場合、1人の孤児を引き取り育てることができる。