私はもう何度も北海道の豊かな大地を踏んでいるが、今回まずやってきたのはなんと帯広の「幸福駅」だ。羽田空港から飛行機で70分余り、國際的な大都市から突然靜かな地方空港の帯広に降り立つと、田園地帯の青草の匂いが鼻をくすぐる。空港からわずか十數分で百年以上前に建てられた幸福駅跡に到著。すでに廃線となっている駅だが、ここには現役當時と同じ幸福の香りが今も漂っている。日本の新婚夫婦は今もこの駅にやってきて、ウェディングドレス姿の記念寫真をとり、幸せの鐘を鳴らして幸福をかみしめている。