○対中國ビザ免除措置が実施されていない理由:不法移住者の心配、中國に対する理解不足など
「ビザ免除協定」とは、両國政府間の合意あるいは一方の希望により、相手國の特定の旅券を所持している公民に対し、入國ビザ取得を免除するというもので、ある國が他國の公民に対し、國の入り口を開放することを意味している。
中國の一般旅券所持者に対してビザを免除している國が少ないはなぜか?外交學院外交學?外事管理學科の夏莉萍?副主任は、「ひとつには歴史的な原因、もうひとつは中國の経済発展レベルに関係がある」との見方を示した。
中國の人口の多さは、重要な原因のひとつに挙げられる。夏副主任は、「エクアドル、ハンガリー、コスタリカなどの國家は、かなり以前に、中國人に対するビザ免除を実施したことがあった。しかし、これによって中國人が大挙して押し寄せ、さらには、そこから第三國に不法入國するようなケースも起きた。これらの國家は問題を重視し、免除協定を撤廃したという経緯がある」と述べた。
続けて、夏主任は、「現在の中國に対する理解が足りない國家が、まだまだ多數派だ。このことも、これらの國がビザ免除措置を実施しない原因の一つとなっている。數年前、會議に出席するためアフリカの小國を訪れた時、入國管理擔當者は旅券のビザをチェックした後、帰路の航空券も丹念に確認した。私が中國に帰國せず、その國に不法滯在することを非常に恐れていたようだ。今の中國の発展レベルや中國人の所得レベルから見て、その國に居殘る理由など一切見當たらないというのに」と語った。
このほか、専門家は、経済発展のアンバランスや中國人の素養の低さなど、中國側の原因も見落としてはならないと指摘した。海外での中國人の評判は、決して良いとは言えない。このような中國や中國人に対するマイナスイメージから、一部の國が、中國人に対するビザ免除に対して二の足を踏んでいることは事実である。