――物価総水準の基本的安定を保つ。消費者物価の上昇率を四%前後とする。當面のわが國の総供給と総需要はほぼバランスを保っており、ほとんどの製品の供給は充足し、とくに食糧は七年連続で豊作を収め、在庫が十分にあり、これは物価総水準の基本的安定維持に資する。但し、昨年下半期の消費者物価上昇によって今年の上半期の価格にもたらされる殘存効果のほか、下記の価格上昇を誘発する要素も多く存在している――國際的な過剰流動性の大幅な増大、國際市場の大口商品の価格上昇による輸入型インフレ圧力の増大、また國內(nèi)のマネーストックの規(guī)模がかなり大きいこと、エネルギー、素材、土地、労働力などの諸要素のコストの漸増、さらに資源関連生産物の価格と環(huán)境保護にかかわる料金徴収の改革を積極的かつ著実に推し進めねばならないなど、これらは程度の差こそあれ、価格上昇圧力の増大につながってくる。消費者物価の上昇率を四%前後に設(shè)定したのは、上記のような価格上昇の要因と大衆(zhòng)の受容力を考慮するとともに、価格の改革にも一定の余地を殘しておくためである。
――民生を保障し、改善する。都市部の新規(guī)雇用者數(shù)を九〇〇萬人以上とし、都市部の登記失業(yè)率を四?六%以下に抑える。住民の収入増と経済発展を同じペースにし、労働報酬の増大と労働生産性の向上を同じペースにするように努め、都市部住民一人當たりの可処分所得と農(nóng)村住民一人當たりの純収入の実質(zhì)伸び率をいずれも八%以上とする。社會保障制度をさらに充実させ、保障タイプ住宅とバラック區(qū)再開発における住宅の新築?改修の著工件數(shù)は一〇〇〇萬戸とする。人口の自然増加率を六?五‰以下に抑える。民生の保障と改善は、科學的発展を推進し、社會の調(diào)和を促進するうえでの必然的な要請であり、より豊かな生活を送りたいという人民大衆(zhòng)の新しい欲求をたえず満足させるための差し迫った要請であり、また経済発展パターンの転換を速める根本的な出発點と立腳點でもある。経済発展と民生改善の內(nèi)在的な統(tǒng)一を図ることと、経済発展パターン転換の加速と民生の保障?改善を巧みに結(jié)びつけることを堅持し、雇用、所得分配、社會保障など広範な人民大衆(zhòng)の切実な利益にかかわる際立った問題をもっと重要な位置に據(jù)え、制度設(shè)計を適切に行い、體制?メカニズムを充実させ、投入を増やして、改革発展の成果が全人民に行き渡るよう、新たな成果の達成に努める。
――國際収支の狀況を改善する。商品輸出の変革?高度化を促し、サービス貿(mào)易の発展を加速し、積極的に輸入を拡大し、輸出入貿(mào)易総額の伸び率を一〇%前後とする。外資利用額の伸びを維持し、その構(gòu)造をさらに最適化する。対外投資を著実に拡大する。今年の世界経済情勢は依然として複雑で厳しく、各種の保護貿(mào)易主義が臺頭し、國際市場競爭が激化するであろう。だが、國際経済の分業(yè)において中國の比較優(yōu)位性を効果的に発揮し、輸出と輸入、外資導入と対外投資をともに重んじることを堅持し、さらに対外貿(mào)易パターンと対外投資方式の転換を早急に進めていけば、これからも外需の安定的伸びを維持することができ、國際収支狀況もさらに改善されるであろう。