江蘇省『南通日報』の高級記者である王広祥さんが著作権を侵害されたとして、香港裁判所に香港夏菲爾出版株式會社を訴えていた裁判では、王広祥さん側の勝訴が確定し、この訴えの背景にあるニュースに多くの人の関心が集まった。
1998年初めごろ、當時『南通日報』の新聞評論部主任だった王広祥さんは、同社の記者2人とともに取材し、1萬字余りのシリーズ報道『江海大地席巻反腐狂飆(江蘇省で反腐敗のキャンペーンが巻き起こる)』を書き上げた。江蘇省が取り締まった最大の経済犯罪を記録したこの報道は同年3月に発表され、『人民日報』など國內100社以上のメディアにも掲載された。
しかし4年後、香港の夏菲爾出版株式會社はこの報道を、『南通日報』及び王広祥さんの同意を得ずに、中國共産黨及び國家のイメージを中傷する『一個魚販子摜倒八個銀行行長(8人の銀行総裁を引き倒した1人の魚売りの小商人)』という文章に変え、『中國共産黨高官の金融犯罪』という本に無斷で掲載し、多くの國や地域で発売した。
詳細を明らかにするために王広祥さんは香港夏菲爾出版株式會社を訪れ、その文章の掲載と自分は関係ないことを証明する書面の提出を求めた。しかしこの會社は?ここは香港で、言論も自由。原稿を採用する時に大陸部の記者が口出しする権利はない。証明書は出せないし、香港でもそういった例はない。原稿料がほしいなら3000元を渡す?と態度は非常に悪かった。
こうしたものの言い方に怒った王広祥さんは2006年1月、作者の合法的な権益や黨と國のイメージを守るために香港裁判所に香港夏菲爾出版株式會社を訴えた。
香港裁判所は昨年11月18日、香港夏菲爾出版株式に対して、香港新聞に謝罪聲明を出し、王広祥さんに弁護士料、訴訟費用、大陸部と香港間を往復するのにかかった諸経費など合わせて14萬5千香港ドル(約173萬円)を賠償し、2009年末までに世界で販売されているこの件に関する出版物を無條件に回収して、王広祥さんが依頼している弁護士に処分を任せるよう言い渡した。
12月8日に王広祥さんは再び香港を訪れ、1003冊の『中國共産黨高官の金融犯罪』を焼卻する様子を監督。香港夏菲爾出版株式は香港新聞に謝罪聲明を掲載し、これで4年にわたる香港と大陸部の著作権侵害に関する訴訟は、王広祥さんの勝利で幕を閉じた。
?中國網日本語版(チャイナネット)?2010年3月29日