春暁ガス田上空を飛ぶ日本海上自衛隊のP-3C対潛哨戒機
ウェブサイト「ユーラシア?レビュー」はこのほどインド人専門家、B?ラーマン氏の「中國海軍戦力の投射」と題する論評を掲載。ラーマン氏は次のように指摘している、最近の中國海軍の南中國海と東中國海における演習は、臺頭する中國海軍の日増しに強まる自信を示すものであり、これは50年余り続いてきた東アジアと西太平洋地域の戦略的枠組みにプラスの変化をもたらし、米國と日本及びその他の多くの世界の強國は彼らの視點を見直す必要がある――世界範囲においていわゆる「勢力範囲」を獨自に享受する統治?時代はすでに終結したのだと。
論評は先ず、昨年から、中國海軍が自らの抱負を秘密にすることはいささかもなくなったが、それは米國と対等に振る舞う太平洋上の強國になることであり、中國はすでに一種の二重戦略を講じている、と論じている。この戦略は中國海軍の南中國海と東中國海において公開しかつ日増しに強まる自信を核に、インド洋と灣岸地域における防衛上海上行動、海上配置能力の拡大を核にしたものだ。中國の南中國海と東中國海問題における自信はさらに、この一帯の領土(領海)主権を再三表明すると共に、漁業や鉱産物、石油、天然ガス資源の権利を守る決心を示した聲明に見られる。(必要時には)海軍を動員し、上述した権益を守る用意があると表明していることにも見られる。
論評は、中國は南中國海において自信を強めると同時に、要求と利益の面で日本と衝突する東中國海地域においても「毅然たる能力」を高めた、強調している。解放軍報は10年4月8日、東中國海艦隊が東中國海において大規模な軍事演習を実施すると報道。その後、北沢俊美防衛相は4月13日、海軍の艦艇は4月10日から、2隻の潛水艦と8隻の戦艦を含む艦艇が沖縄と宮古島との間の國際水域を通過し、太平洋海域の目標に向け航行したと発表した。報道によれば、日本は外交ルートを通じてこの問題について中國に問い質しているが、それに対し北京側は、その他の國の海軍が過去、國際海域において似たような演習を行っており、その言外の意味は、その他の國の海軍が國際水域においてこうした演習を行うことができるなら、中國も當然できるということだと指摘。日本側は中國のこうした動きについて、これは「國際海域における海軍の活動を拡大することで、外國の海軍の干渉を防ごうとする北京のシグナルだ」と説明。