人民日報傘下の國際情報紙「環球時報」によると、韓國で働くある中國系市民は29日、同紙記者に「韓米合同軍事演習は終了したものの、まだ鬱憤を抱えている韓國人も多い。彼らは安保理議長聲明は全く目標を達成しておらず、軍事演習はずるずると延期され、場所まで変えさせられたと考えている。こうした不満は右翼世論の誘導の下、いつも中國へと向けられる」と指摘した。
韓國「中央日報」紙は28日、「中國のブラックホール」という記事を掲載し、「中國(一貫して秘密裏に軍事力を拡大している)は謙虛な仮面を投げ捨て、今や単獨覇権の顔を露わにした。あれこれ命令するそのやり方は、新たに獲得した超大國の地位と一致するものだ」と、実に感情的に表現した。記事は「韓國にとって対中貿易は対米と対日貿易の総和よりも多い。中國がくしゃみをすると韓國が風邪を引く」と指摘。さらに「もし韓朝雙方が核兵器を保有すれば、中國にとっては悪夢そのものだ。われわれは核兵器開発カードを利用して北京に対処しなければならない」と、威嚇も匂わせて書いた。
韓國「ソウル新聞」紙は「米韓軍事演習は2つの遺産を殘した。『挑発すれば直ちに懲罰する」との意志を朝鮮に明確に伝えたこと、そして中國をなだめるという課題だ」と指摘した。韓國の左翼紙「韓民族報」は論説で「軍事演習は朝鮮半島を米中の覇権爭いの渦中に巻き込み、軍事緊張のレベルを冷戦時代に逆戻りさせた」と指摘した。
「人民網日本語版」2010年7月30日