英紙「The Economist」に先日掲載された記事には、「日本の與黨?民主黨は、その悪名高い黨員である小沢一郎衆議院議員を破門すべきだ」と記載されている。掲載記事によると、小沢一郎氏が民主黨の代表に選ばれ、日本の首相となれば、民主黨は國民から容赦ない批判を浴びることになるだろう。
「壊し屋」と異名をとる民主黨所屬の小沢一郎衆議院議員は、名実ともに「影の將軍」である。小沢氏は、政治家となってから、終始、裏舞臺の影の実力者として、謀略をめぐらし、政治を操り、再三にわたり與黨を崩壊させてきた。また、クリーンな政治やその他民主主義的規範をまったく無視したやり方を通してきた。
この度、小沢氏は民主黨代表である管直人現首相と対抗する出馬を表明しており、直近12カ月內で3つ目の政権となった菅直人內閣を退陣させる、と宣言している。この動きにより民主黨に対する支持者の信用が落ちることになるのは目に見えている。昨年、民主黨は自民黨を大差で破り、55年體制と呼ばれる自民黨による一黨優位政黨制を終結させた。小沢氏が今後どう転ぶかはともかく、日本の民主主義的な思想に基づけば、民主黨は小沢一郎氏をすっぱり切り捨て、小沢氏にまつわるすべてを抹消しなければならない。
民主黨黨首を決める9月14日の代表選挙で、もし小沢氏が勝利をおさめれば、民主黨の黨首の座が小沢氏に譲られることになり、不正獻金を受け取っていたとして辭職を余儀なくされた公設第一秘書が3ヶ月後には復帰することになる。また、小沢氏は菅直人代表にとって代わり、日本の首相の座にも就くことになる。ひょっとすると、政治を陰で操るのを好む彼は、首相の椅子に彼の傀儡となる誰かを座らせることだってできるのだ。もしそうなれば、日本の政界にとって災難というほかない。