(1)広い視野でとらえる
一衣帯水の中日両國には2千年におよぶ交流の歴史がある。中國仏教協會の趙樸初?元會長がかつて、両國の過去や現実にはぎくしゃくする時期もあるが、長い歴史の中で、それはほんの一瞬に過ぎない、と語ったことがある。「風は吹けども山は動ぜず」----。泰山(中國山東省にある中國で最も尊いとされる山)が動くことがなければ、富士山が動くこともない。どんなことが起ころうとも、中日友好の大きな流れをせき止めることはできない。強風が吹けども山はびくともしない。こうした広い視野で両國関係をとらえることが必要である。
(2)堅実な視野でとらえる
根本的で共通の利益は最も確かなものである。経済面における両國の相互補完性や東アジア?アジア太平洋地域の共同発展に目を向けるほか、経済グローバル化の視點から中日関係を見據える必要がある。戦略的互恵関係にある両國は「和すれば共に利し、闘えば共に傷つく」(友好を深めれば雙方に利益があり、戦えばともに傷つくことになる)。
(3)問題に向き合う
問題は、いつかは解決しなけばならない。道もいつかは前に進まなければならず、袋小路に入ってはならない。ますます複雑化する問題を先送りしていては、これまで中日友好のために盡力してきた先人にも、これからの両國関係を擔う次の世代にも申し訳が立たない。
(4)未來を見據える
未來を見據えなければならない。若い世代がこれから中日友好の主力となることをかたく信じる。これまでの成果や歴史を心に刻みつつ、世々代々にわたって友好関係を築く。希望を未來に託すべきである。
(5)相互信頼を深める
中國は國家主権や領土に関する問題で譲歩することはなく、平和発展の道も揺らぐことはない。平和発展を実現するには善隣友好に取り組む必要がある。これは「家庭が睦(むつ)まじければ全てがうまくいく」という思想の延長にある。中國は和をもって貴しとなす。他國に危害を加えることもなければ、恐れることもない。
「人民網日本語版」2010年11月5日