米空軍サイバー指令部の様子(資料寫真)
戦場は全世界に
米國のサイバー司令部は米軍戦略司令部に屬し、昨年6月に設立され5月にスタートした。初代米サイバー司令部司令官は陸軍大將キース?アレクサンダー氏。サイバー司令部は、不正アクセスなどによるコンピュータネットワーク上の防衛やサイバー作戦を一手に取り仕切る。しかしアレクサンダー氏は何度も公の場で、當局が世界範囲でサイバー攻撃を展開する権限を授けない限り、この新設機関は米國のコンピュータネットワーク上の安全を完璧に保障することは出來ないと語っている。
機先を制する
米國のオバマ大統領は昨年、コンピュータネットワーク上の安全は國家や経済の安全に関わると述べ、米政界はネットワーク上の防衛について熱い議論を交わした。アレクサンダー氏の構想によると、ネットワーク上の安全保障のためには攻勢をかけ、「機先を制する」攻撃戦略を実施する必要があるという。もし敵が米國をターゲットに攻撃する可能性があるとすれば、米國は先手を打ってそれを抑えなければならない。また敵が悪意ソフトを使うときには、米國は相手のコンピューターコードを修正し、そのソフトを使えなくするべきである。
紛爭を引き起こす恐れ
しかしサイバー戦爭の範囲を確定するのは難しい。それに一般の人たちのプライバシーを侵害する可能性もあり、もしサイバー戦がアフガニスタンなどの実際の戦地に限られなければ第三國にまで波及し、攻撃の発動時にはそれらの國の同意を得なければならない。ある軍の関係者はアレクサンダー氏の提案について、國防部のトップたちは保守的な態度で、國務省はこうした措置は外交紛爭を引き起こすと心配していると話す。
國務省は今年末までに國防のネットワーク上の安全戦略を公表する予定だ。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2010年11月9日