中國人民解放軍の陳炳徳総參謀長率いる代表団の訪米は、米國で高い関心を集めている。赤じゅうたん敷いての盛大な歓迎だけでなく、あまり対外開放されない軍事基地の視察のほか、陳総參謀長が米國防大學で講演する日程が組まれている。米華字紙?世界日報が18日、伝えた。
なぜ二大國の軍事交流がこれほど重要なのか?両國は將來戦爭を勃発するのか?こうした問題は今回の軍事交流で明確な答えが出るわけではないが、今の世界とアジアがおかれている環境において、中米の軍事交流は他でもなく重要で、逼迫している。
國際テロ組織アルカイダの指導者ビンラディン殺害以降、國際的なテロ対策が新たな段階に入ったのは間違いない。様々な疑惑が漂うなか、陳総參謀長率いる軍事情報の首脳を含む代表団が米國を訪問したことは、明らかに中國側が重要な情報交換などで米國と全面的に協力する意思表明だといえる。これは米國のテロ対策にとって非常に重要なことだ。中國は米中央情報局(CIA)長官が國防長官に起用される新たな情勢を考慮し、軍事情報で協力の幅が広がると考えている。
地域的な角度からすると、日本は大地震と津波以降、震災復興に重點を置いており、昨年のように米國と大規模な軍事演習を行うような機會は減るだろう。そのため米國は中國と直接対話し、中國の地域戦略の中身を探り、雙方の誤解を避ける必要がある。
最もカギとなる臺灣問題について、中國は米國のハイテク武器の臺灣への売卻を強く反対している。それは臺灣が米國の後ろ盾を得て、平和的統一とは逆の方向に進み、やむを得ず米國との衝突が避けられなくなるのを懸念してのことだ。中國側は中米軍事交流の最大の障害は臺灣への武器売卻だと位置づけている。中國はこの問題において、今後も米國に圧力をかけることになる。
米國はアフガニスタンから撤退した後、太平洋の軍備を強化する可能性が高い。しかし、中米の根本問題はやはり経済問題と貿易問題にある。中米雙方の経済貿易関係が密になり、互いの依存度が深まれば、軍事衝突の可能性はかなり低くなる。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2011年5月20日