間もなく完工される中國初の空母?ワリヤーグ?
米WIRED誌ウェブサイト版6月1日付で掲載された、タイトル「Relax: China’s First Aircraft Carrier is a Piece of Junk(心配無用。中國初の空母はただのクズ鉄だ)」(David Axe著)の本文には、中國初の航空母艦である「ワリヤーグ」の軍事能力についての評論が記されている。著者曰く、ワリヤーグは各方面において米軍籍の航空母艦を相當下回るレベルであり、心配するに足りない対象である、とのことだ。
◆その他の國の反応は?
ワリヤーグに対する関心の高さは相手によりまちまちだ。中國の近隣諸國からすると、この航空母艦に搭載される重裝備仕様のジェット戦闘機が、世界の大洋上で上空飛來する姿は脅威でしかない。だが、米海軍にとっては、何の影響も及ぼさない存在であるようだ。
米國防総省を安心させる理由は多々ある。例えば、ワリヤーグは単なる演習用の航空母艦であり、數年から數十年後、大規模で高機能の航空母艦が登場した時のための基礎を形作っておくためのものだ、というものだ。ワリヤーグが戦闘に用いられたとしても、米軍からすると、何の脅威性ももたらすものではない。全長990インチというこの巨大艦船を詳細に調べたところ、搭載艇および搭載機を合わせて中規模の航空母艦を構成するという、普通レベルの航空母艦に過ぎず、米航空母艦が持つ數々の高機能性に欠けている。
ワリヤーグが數カ月後に再就役すれば、紛爭海域の上空における中國海軍の巡視飛行に役立つだろう。これらの紛爭海域は、中國大陸から遠く離れているからだ。また、ワリヤーグはこの任務を遂行する能力が充分にある、ということも見逃せない。それについて、ロバート?F?ウィラード米太平洋艦隊司令官は、「この地域における認識が大きく変わるだろう」と4月に述べている。だが、ワリヤーグそれ自體の軍事的な影響に関しては心配していないようだ。
◆太平洋はどこも空母だらけ