前書き
中國は発展途上國である。なが年らい、中國は自らの発展に努めるとともに、終始経済的に困難なその他の発展途上國に力の及ぶ限りの援助を與え、それ相応の國際的義務(wù)を擔うことを堅持してきた。
20世紀50年代に、新中國が成立してまもなく、中國は自らの経済がきわめて逼迫し、物資が非常に欠乏していた狀況のもとで、対外経済?技術(shù)援助を提供し始め、さらに援助の範囲をちくじ拡大してきた。70年代末に改革開放を?qū)g施して以降、中國は経済が急速な発展をとげ、総合的國力が著しく向上したものの、依然として一人當たりのGDPは低く、貧困人口が多い発展途上國であった。それにもかかわらず、中國は力相応に事を運び、できるだけ対外援助を行い、被援助國が自主発展能力を高め、國民の生活を充実させ、改善し、経済の発展と社會の進歩を促すことを支援してきた。中國は、対外援助によって広はんな発展途上國との友好関係や経済?貿(mào)易協(xié)力を発展させ、強固にし、南南協(xié)力を促し、人類社會の共同発展のために積極的な貢獻をしてきた。 中國の対外援助は、平等互恵を堅持し、実効を重んじ、時代とともに進み、いかなる政治的條件もつけず、自らの特色のあるモデルを形成してきた。
一、対外援助政策
対外援助のプロセス
中國の対外援助は周辺の友好國への支援から始まった。1950年に中國は朝鮮やベトナムに物資を援助し始め、対外援助の序幕を開いた。1955年にバンドンでアジア?アフリカ會議が開催された後、対外関係の発展に伴い、中國は対外援助の範囲を社會主義國からその他の発展途上國へと拡大した。1956年に中國はアフリカの國々に援助を提供し始めた。1964年に中國政府は平等互恵、付帯條件なしを柱とする対外経済技術(shù)援助に関する8原則を発表し、対外援助の基本的方針を確立した。1971年10月に広はんな発展途上國の支持のもとで、中國は國連における合法的地位を回復(fù)した。中國はさらに多くの発展途上國と経済?技術(shù)協(xié)力関係を確立し、またタンザニアとザンビア両國間の鉄道など一連の重要なインフラプロジェクトの建設(shè)を援助した。この時期、中國は自らの困難を克服し、他の発展途上國が民族の獨立を勝ち取り、民族の経済を発展させることを最大限支援し、新中國が広はんな発展途上國と長期にわたる友好協(xié)力関係を構(gòu)築するために確固たる基盤を築いた。
1978年の改革開放の後、中國と他の発展途上國との経済協(xié)力が過去の単なる援助からさまざまな形での互恵協(xié)力へと発展した。中國は國情に応じて対外援助の規(guī)模や枠組み、構(gòu)造、分野を適切に調(diào)整し、後発発展途上國に対する援助をさらに強化し、対外援助プロジェクトの経済効果と長期効果をいっそう重視し、より弾力性のある援助方法をとることになった。建設(shè)済みの生産性のある援助プロジェクトの成果を強固にするために、中國は一部の被援助國と代理管理?経営、賃貸経営、合弁経営などさまざまな形での技術(shù)や管理の協(xié)力を繰り広げた。建設(shè)済みの生産性のある援助プロジェクトの一部は、以上の協(xié)力モデルによって、企業(yè)の経営管理を改善し生産レベルを向上させるうえで在來の技術(shù)協(xié)力より著しい効果を上げた。調(diào)整や強化を経て、中國の対外援助は中國の國情や被援助國の実際のニーズにいっそう相応しい発展の道に歩みだすことになった。
20世紀90年代、中國は計畫経済體制から社會主義市場経済體制へ転換する過程で、対外援助に対して一連の改革を行い、援助金の出所と援助手段の多様化の促進に重點を置いた。1993年、中國政府は発展途上國が償還した一部の無利子貸付資金を利用して対外援助合弁協(xié)力プロジェクト基金を設(shè)置した。この基金は主に生産や経営分野における中國の中小企業(yè)と被援助國の企業(yè)との合弁協(xié)力に用いられた。1995年に中國は中國輸出入銀行を通じて発展途上國に政府の援助としての中長期の低金利特恵貸付を提供し始め、援助金の出所を効果的に拡大することになった。それと同時に、中國は被援助國の自らの発展能力の向上をいっそう重視し、対外援助としての技術(shù)トレーニングの規(guī)模をたえず拡大し、被援助國の人たちの中國での技術(shù)トレーニングは、徐々に人的資源開発における?yún)f(xié)力の重要な內(nèi)容となっている。2000年に設(shè)立された中國?アフリカ協(xié)力フォーラムは、中國とアフリカの友好國が新しい情勢のもとで集団的対話を行うための重要な受け皿と実務(wù)的協(xié)力を行うための効果的仕組みとなっている。この段階の改革により、中國の対外援助はいっそう発展をとげ、より明らかな効果を見せている。
新世紀とくに2004年以來、経済が持続的な高成長を保ち、総合的國力がたえず向上したことを背景に、中國の対外援助資金は急増し、2004年から2009年までの年平均増加率は29.4%に達した。中國は二國間協(xié)議を通して援助プロジェクトを決めるという在來の方法以外に、國際と地域の面から被援助國との集団協(xié)議を強化している。國連発展資金調(diào)達に関する首脳會議、國連ミレニアム開発目標に関するハイレベル會合、中國?アフリカ協(xié)力フォーラム、上海協(xié)力機構(gòu)、中國―東南アジア諸國連合(ASEAN)首脳會議、中國―カリブ経済貿(mào)易協(xié)力フォーラム、中國―太平洋島嶼國経済発展協(xié)力フォーラム、中國―ポルトガル語圏諸國経済貿(mào)易協(xié)力フォーラムなど地域協(xié)力メカニズムに関する會議では、中國政府は対外援助についての包括的政策?措置をたびたび明らかにし、農(nóng)業(yè)やインフラ、教育、醫(yī)療衛(wèi)生、人的資源開発での協(xié)力、クリーンエネルギーなどの分野への援助を拡大している。2010年8月に中國政府は全國対外援助活動會議を開催し、対外援助活動を総括し、新しい情勢のもとで対外援助活動をいっそう強化し改善させるための中核任務(wù)を明確にした。中國の対外援助は新たな発展の段階に入ることになった。
対外援助政策
中國の対外援助政策は鮮明な時代の特色をそなえ、自らの國情と被援助國の発展のニーズに合わせたものとなっている。20世紀60年代に中國が提起した対外援助8原則は、最初から中國の対外援助の基本的方針であり、さらに実踐の中で充実され、整備され、発展してきた。中國は世界最大の発展途上國であり、人口が多く、経済的基盤が弱く、経済の発展がアンバランスである。発展は依然として中國が直面している長期的かつ非常に困難な任務(wù)であり、これは中國の対外援助が南南協(xié)力の範囲に屬し、発展途上國間の相互支援であることを決定づけている。
中國の対外援助政策の基本的內(nèi)容は次の通りである。
――被援助國の自主発展能力の向上をあくまでも支援する。実踐が証明しているように、一國の発展は主に自らの力に頼るものである。中國は対外援助を行うと同時に、被援助國の人材育成と技術(shù)トレーニングに盡力し、被援助國がインフラを整備し、自國の資源を開発し利用し、発展の基盤を打ち固め、自力で、獨自の発展の道を歩むことを助けている。
――いかなる政治條件も付けないことを堅持する。中國は平和共存5原則を守り、各被援助國が発展の道とパターンを自主的に選ぶ権利を尊重し、各國が自國の國情に合った発展の道を見つけ出せることを信じ、決して援助を他國の內(nèi)政に干渉し政治的特権をはかる手段にしない。
――平等互恵、共同発展を堅持する。中國は終始対外援助を発展途上國間の相互支援と見なし、実効を重んじ、相手の利益を配慮し、他の発展途上國との経済?技術(shù)協(xié)力によって友好関係と互恵?ウィンウィンを促すことに力を入れている。
――力相応の援助を提供し、援助に盡力することを堅持する。援助の規(guī)模や手段の面で、中國は自國の國情に応じてできる限りの援助を行っている。比較優(yōu)位を十分に生かし、被援助國の実際のニーズに最大限応えることを重視している。
――時代とともに進み、改革や革新を堅持している。中國の対外援助は內(nèi)外の情勢の発展や変化に順応し、経験を総括し、対外援助の手段を革新し、管理メカニズムを適時に調(diào)整し改革し、対外援助活動のレベルをたえず向上させることを重視している。