中國社會(huì)科學(xué)院がこのほど発表したアジア太平洋青書は、南中國海問題が域內(nèi)外各國の介入を誘発したことで、中國の直面する複雑な周辺環(huán)境が浮き彫りになったと指摘している。青書の要旨は以下の通り。
南中國海問題は新しい問題でもなければ、グローバルな影響をもたらす問題でもない。南中國海問題に近年各大國が強(qiáng)い関心を寄せている根本的原因は、どの大國もアジア戦略の再調(diào)整過程にあり、かつそのいずれもが中國をめぐる布石であることにある。中國の臺(tái)頭を前に、域內(nèi)外の大國はアジア戦略において、中國との協(xié)力関係を維持すると同時(shí)に中國を封じ込める「取っ掛かり」を得るという二重の目的の達(dá)成を図っている。従來の「取っ掛かり」は臺(tái)灣問題、チベット問題、新疆ウイグル問題など中國の內(nèi)政に屬し、外部から干渉しても両目標(biāo)の同時(shí)達(dá)成は望めないのは明らかだ。一方、南中國海問題は中國の核心的利益の一部であり、中國と他國の関係に関わることから、自ずと中國封じ込め戦略の「取っ掛かり」となる。こうした國々はいずれも南中國海問題への干渉過程で自らを紛爭の利害関係者に仕立て上げ、國際航海秩序の維持を旗印に掲げて中國封じ込めに加わることで、アジア秩序への影響力拡大を図っている。
南中國海問題が域內(nèi)外各國の介入を誘発したことで、各國共に中國をめぐりアジア戦略を調(diào)整していることが浮き彫りになった。これは中國の周辺環(huán)境に計(jì)り知れない影響をもたらすし、中國の臺(tái)頭にとって全く新たな試練だ。
第1に、米國は南中國海問題を切り口に「アジア回帰」戦略を?qū)g施し、自國の制定する國際ルールに中國を組み込もうと企てている。中國の臺(tái)頭を前に米國が「アジア回帰」戦略を選択したのは、1つはアジアの將來において中國主導(dǎo)の政治?経済秩序を阻止するため、もう1つはアジア秩序における主導(dǎo)的地位を確立し、この秩序に中國を組み込み制約を課すためだ。これは挑戦者に対する覇者の自然な反応だ。クリントン米國務(wù)長官が「太平洋の世紀(jì)」に関して強(qiáng)調(diào)したように「米國は依拠できるルールを持つ秩序を創(chuàng)始しなければならない。開放された、自由な、透明かつ公平な秩序だ。そして米國のみがこのような秩序の創(chuàng)始者、擁護(hù)者となる能力を持つ」のである。TPPの構(gòu)築、東アジアサミットへの參加、アジア太平洋の同盟國と関係強(qiáng)化も、南中國海紛爭への間接的干渉も、この核心的目標(biāo)を反映している。例えば米國は南中國海紛爭への干渉において、國際航行の自由の維持を旗印に掲げている。こうした方法をとることで中國の名聲を抑え、服従を強(qiáng)いることができる。これを受け入れなかった場合、中國は國際ルールの違反者または挑戦者という立場に置かれるからだ。実際、アジアにおける米國の追従者もこうした旗印を掲げて中國に圧力を加えている。