「統合エアシーバトル」は米國の打ち出した新たな作戦構想だ。この構想は、空軍と海軍は戦闘能力を緊密に整理統合し、戦闘、組織、技術、裝備能力を強化し、ソフトとハードの両面から著手して、空軍と海軍の統合作戦水準を全面的に高めるとしている。近年來、米國、ロシア、日本、インドなどアジア太平洋の大國はみな空軍と海軍の連攜を大々的に強化している。
■米國:未來の戦爭は統合エアシーバトルの迅速な対応にかかっている
デンプシー統合參謀本部議長は先日、フロリダ州にあるペンサコーラ海軍航空基地を視察した。「海軍航空兵の揺りかご」と呼ばれるこの基地でデンプシー議長は「統合エアシーバトル構想の実行に伴い、2020年までに無人機を使用する割合が大幅に増加する。軍はすでに無人機を最大限使用する方針を決定した」と述べた。17日にはパネッタ國防長官がルイジアナ州にあるバークスデール空軍基地をわざわざ訪れ、「未來の戦爭はグローバルな脅威に対する統合エアシーバトルの迅速な対応にかかっている」と強調した。
バークスデール空軍基地にはグローバルストライク司令部がある。この司令部は大陸間弾道ミサイル2個連隊、B52「ストラトフォートレス」爆撃機2個連隊、米國唯一のB2ステルス爆撃機連隊を管轄する。パネッタ長官は「率直に言って、私が今日ここに來た理由は、私の後ろにある航空機だ。これらの航空機は米國の未來の國防の要となる攻撃力を代表するものだ」と述べた。
統合エアシーバトル構想を打ち出したことで、米國の軍事戦略の重心の変化が浮き彫りとなった。ゲーツ前國防長官は20世紀の「統合エアグラウンドバトル」構想のように、米軍は21世紀初めにおいて同様の抑止力を持つことになると指摘した。20世紀の冷戦を背景に米國の打ち出した統合エアグラウンドバトル構想はソ連を対象にしたものだった。一方、今日の統合エアシーバトル構想はその背景をアジア太平洋地域へとシフトしている。