中國社會(huì)科學(xué)院は29日、北京で2012年度「米國白書」を発表した。白書は米國の戦略の東方シフトに伴い、中米関係に3つの大きなマイナスの変化が生じていると指摘し、重大な問題において中米間で一層の共通認(rèn)識(shí)の形成を図り、相互信頼を強(qiáng)化することが、協(xié)力パートナーシップから新しいタイプの大國間関係への転換を?qū)g現(xiàn)する現(xiàn)実的な道だとしている。中國新聞社が伝えた。
白書は金融危機(jī)の影響下で、中米両國のパワーバランスに重大な変化が生じていると指摘。次の3點(diǎn)を挙げている。
(1)両國のパワーバランスの変化は次第に深く、不可逆的なものになり、両國の戦略心理に微妙な変化を引き起こしている。
(2)両國の戦略基盤に新たな変化が生じている。米國が戦略の重心をアジア太平洋にシフトすると公に宣言したことで、米國とアジア太平洋の大國である中國との戦略面の摩擦が一層顕在化している。
(3)両國関係の直面する國際、國內(nèi)環(huán)境に同時(shí)に新たな変化が生じている。
白書は「予測(cè)可能な未來において、中米は中國の総合的実力の高まりに伴い、アジア太平洋地域で『競爭』関係になる可能性がある。こうした競爭関係は政治、経済、外交、軍事、地域安全保障など様々な分野に現(xiàn)れてくる。中米の『競爭』関係が『対立』狀態(tài)に変化しないよう、両國共に両國関係を『管理』し、中米の実力の盛衰の狀態(tài)と將來の発展の趨勢(shì)を理性的に評(píng)価する必要がある。過度に楽観的な予期も過度に悲観的な予期も中米関係に悪影響を與える」と指摘。
今年米國で大統(tǒng)領(lǐng)選が行われることについては「歴史的観點(diǎn)に立つと、これまで米大統(tǒng)領(lǐng)選で両國関係の大きな構(gòu)図が根本的に変化したことはない。2012年も例外ではないはずだ。今年の中米関係発展のカギは、米國の新たな選挙シーズンが中米関係にもたらす短期的な可変的要素を前に、いかにして選挙政治のロジックを正確に把握し、適切に対応し、選挙政治のマイナス効果の軽減に努めるかにある」としている。
また「中國にはまだ大きな臺(tái)頭の余地がある。米國にはこれを阻むことも、覆すこともできない。したがって最も有効な共存の方法は、雙方が既存の協(xié)力基盤を踏まえて、引き続き共通點(diǎn)を探り、共通利益の深層面を探求することだ」と指摘。「重大な問題において中米間で一層の共通認(rèn)識(shí)の形成を図り、相互信頼を強(qiáng)化することが、協(xié)力パートナーシップから新しいタイプの大國間関係への転換を?qū)g現(xiàn)する現(xiàn)実的な道だ。中米による新しいタイプの大國間関係の構(gòu)築は他の新興パワーにとって模範(fàn)となり、平和で繁栄する、安定した國際新秩序の構(gòu)築への貢獻(xiàn)となる」としている。
「人民網(wǎng)日本語版」2012年5月30日