中國外交部は26日、南中國海における中國の立場に「変更はない」と表明した。これは外交辭令ではない。実際、數十年前にベトナムと海上で衝突してから今日にいたるまで中國の立場は一貫している。変化したのは非常事態に対処するペースに過ぎない。
中國への強硬な挑発は必ず反撃に遭い、しかも挑発者が決して望まぬ結末を招くことは、黃巖島(スカボロー礁)事件によってすでにはっきりと示された。もしベトナムやフィリピンが中國を我慢させ、言葉を飲み込ませる方法があると考えているのなら、それは大きな間違いだ。
ベトナムやフィリピンは中國に対して報復的行動に出るかも知れないとの分析もある。それならそうさせればいい。だが彼らは、中國の新たな反発を招くということをはっきりと認識しなければならない。中國は南中國海の平和と安定を大切にしている。だがそのために本來他國が擔うべき責任を単獨で引き受けることはない。南中國海の緊張がエスカレートしていけば、最も先に耐えられなくなる國は間違いなく中國ではない。
中國社會は南中國海問題に対して徐々に辛抱強さを養っており、政府の斷固たる権益保全行動を支持するとともに、快刀亂麻を斷つ解決策はないことも理解している。インターネット上では過激な聲もあるが、この間の政府の行動と姿勢への実際の支持は非常に強い。中國周辺の多くの問題は新たな勃発期に入った。斷固としているが、無闇に事を急ぎはしない。中國にとってこうした姿勢は戦略的設計であると同時に、現実の様々な面倒や複雑さを前にした結果の判斷でもある。
「人民網日本語版」2012年6月29日