フィリピンとベトナムは南中國(guó)海問題をASEAN全體の問題にしようと企てているが、中國(guó)の斷固たる反対は必至で、多くのASEAN諸國(guó)にもボイコットされるだろう。願(yuàn)いを遂げられないうえ、みなと地域全體に災(zāi)いを及ぼすのだ。本質(zhì)的に世界を無(wú)理矢理巻き込む行為であることがその原因だ。(文:陳須隆?中國(guó)國(guó)際問題研究所國(guó)際戦略研究部主任。人民日?qǐng)?bào)海外版コラム「望海樓」掲載。)
第1に、ASEANを無(wú)理矢理巻き込む。フィリピンとベトナムが南中國(guó)海問題をASEAN全體の問題にしようとするのは、他のASEAN諸國(guó)を自分達(dá)の「戦車」に無(wú)理矢理乗せて、その盜人行為のために虛勢(shì)を張り、「小國(guó)が大國(guó)を侮る」ために加勢(shì)を得て、國(guó)際的にはったりをかまして詐欺をはたらくために雰囲気を盛り上げ、無(wú)い物ねだりのために外交カードを増やすことが目的に他ならない。だがこれは自らを欺く行為のきらいがある。領(lǐng)有権主張國(guó)以外の國(guó)々、南中國(guó)海問題によってASEANが引き裂かれることを心配する國(guó)々、戦略的に十分な冷靜さを保っている國(guó)々、中國(guó)との友好協(xié)力関係を十分に重視している國(guó)々はみな、フィリピンとベトナムの「戦車」に無(wú)理矢理乗せられることを喜びはしない。
第2に、「ASEANプラス」の枠組みを無(wú)理矢理巻き込む。真っ先にその災(zāi)難を被るのは「ASEANプラス中國(guó)」の枠組みだ。南中國(guó)海問題がひとたびASEAN全體の問題になれば、ASEANと中國(guó)の関係が無(wú)理矢理巻き込まれるのは必至で、雙方関係の主要議題を南中國(guó)海が占めるようになり、その発展は必ずや當(dāng)惑を抱えることになる。そしてこれは外部勢(shì)力があらかじめ仕掛けたわなにかかることに他ならない。このほかASEANプラス3やASEANプラス6などの枠組みもある程度巻き込まれる恐れがある。フィリピンとベトナムが今回のASEAN地域フォーラム(ARF)の一連の外相會(huì)議で南中國(guó)海問題の議題化を強(qiáng)く押し進(jìn)めれば、「ASEANプラス」の枠組みが無(wú)理矢理巻き込まれるおそれがある。関係各國(guó)は警戒を保つべきだ。地域の協(xié)力プロセスと平和的発展の大局を、別の企みを抱く一、二の國(guó)に巻き込ませることがどうしてできようか?!
こうした國(guó)際的な巻き込みは必然的に3つの大きな悪い結(jié)末をもたらす。
第1に、ASEAN統(tǒng)合プロセスが損なわれる。ひとたび巻き込まれればASEANにとって南中國(guó)海問題は耐えがたい負(fù)擔(dān)となる。ASEAN內(nèi)部の団結(jié)と結(jié)束力に影響が生じるのは必至だ。しかもフィリピンとベトナムはASEANの巻き込みに成功すれば、さらに挑発の度を強(qiáng)め、南中國(guó)海情勢(shì)の緊張を激化させ、ASEAN統(tǒng)合に必要な平和で安定した外部環(huán)境がさらに破壊される。
第2に、ASEANと中國(guó)の協(xié)力関係が損なわれる。域外勢(shì)力が一段と容易に南中國(guó)海問題に手出しし、雙方関係に亀裂と面倒をもたらせるようになる。雙方の利益が損なわれ、両損の狀態(tài)に陥ることは必至だ。相対的に言って中國(guó)は國(guó)際社會(huì)で挽回の余地がより大きく、別のルートを通じてある種のバランスを図り、損害を最低限に抑える能力をより持っている。
第3に、地域協(xié)力におけるASEANの地位と地域協(xié)力の前途が損なわれる。中國(guó)は一貫して地域協(xié)力においてASEANが主導(dǎo)的役割を発揮することを支持しており、喜んでASEANを「操縦士」の座に安定してつかせたいと考えている。だが米國(guó)の「アジア太平洋回帰」は善良な意思に基づくものではなく、単なる乗客の立場(chǎng)には甘んじず、副操縦士の座にすら甘んじない。南中國(guó)海問題に巻き込まれたASEANは「操縦士」の座を維持できず、脇役に追いやられさえする可能性が高い。ASEANが主導(dǎo)的地位を失えば、地域協(xié)力の元々の構(gòu)造と秩序は打撃を被り、中米の戦略的すり合わせと調(diào)整が影響力を強(qiáng)めるようになる。
したがって南中國(guó)海問題をASEAN全體の問題にするのは非常に悪質(zhì)な行為であり、非常に深刻な結(jié)果をもたらす。ASEAN各國(guó)は十分な警戒を保つべきだ。重要なステークホルダー(利害共有者)である中國(guó)がこれを放置して取り合わないことはあり得ない。南中國(guó)海問題をASEAN全體の問題にしようとするフィリピンとベトナムの企ては最終的に徒労だったと証明されるだろう。
「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2012年7月10日