中國(guó)の李克強(qiáng)総理が19日からインドを訪問(wèn)している。中國(guó)の新総理が初外遊の最初の訪問(wèn)國(guó)にインドを選んだことは、中國(guó)がこの巨大な隣國(guó)を特別に重視し、尊重していることの現(xiàn)れとして広く受け止められている。（環(huán)球時(shí)報(bào)社説）

中印関係は長(zhǎng)年、様々なネガティブなニュースに悩まされてきた。メディアに描かれる中印関係は実情よりもずっと悪い。10數(shù)日前には両國(guó)の國(guó)境守備軍による「テント対峙」がまだ大騒ぎとなっていたが、両國(guó)政府は李総理の訪印前に「タイムリー」に問(wèn)題を解消した。

中印関係について「良好」または「悪い」と単純な評(píng)価を下すのは困難だ。両國(guó)間には世界最大規(guī)模の國(guó)境をめぐる溝が今に至るも存在する。紛爭(zhēng)が起きたことがあるし、現(xiàn)在でも実効支配線の認(rèn)識(shí)が異なる。悪い方へ考えれば、両國(guó)は國(guó)境をめぐる溝が原因で新たな戦略の衝突へ向かう可能性がいつでもある。

だが中印國(guó)境の実際の狀況は釣魚(yú)島（日本名?尖閣諸島）や南中國(guó)海のいくつかの係爭(zhēng)島嶼よりも良好だ。両國(guó)政府共に領(lǐng)土問(wèn)題がすぐには解決できないことをよく分かった上で、両國(guó)関係の焦點(diǎn)を國(guó)境からより広大な領(lǐng)域へと導(dǎo)く考えがある。メディアは常に煽動(dòng)的報(bào)道をするが、國(guó)境問(wèn)題をめぐる両國(guó)の姿勢(shì)は進(jìn)攻的ではなく、両國(guó)関係が國(guó)境問(wèn)題に縛られないようにしたいとの共通の願(yuàn)いを表明している。こうした理性はナショナリズムが盛行するアジアにおいてかなり貴重なものだ。無(wú)人島1つをめぐり中日間で何が起きているかを見(jiàn)れば、12萬(wàn)5000平方キロメートル以上の係爭(zhēng)が中印の足を引っ張っていないことはまるで「奇跡」だ。

事実上、西側(cè)はみな地政學(xué)的観點(diǎn)から中印関係を評(píng)価し、中印両國(guó)メディアもこれに熱中しているため、「竜と象の爭(zhēng)い」との主張が盛行している。だが中印政府は常にグローバル戦略の視點(diǎn)から互いを見(jiàn)極めている。後者の視點(diǎn)に立つと、中印は世界最大の新興國(guó)であり、金融秩序や気候変動(dòng)など世界の重大問(wèn)題において相當(dāng)利益が一致する。両國(guó)は紛爭(zhēng)よりも遙かに多く協(xié)力を必要としている。

中印両國(guó)の潛在力を一つに合わせれば、西側(cè)の人々に不安を抱かせるに十分だ。中印が互いに消耗し合えば、國(guó)政政治學(xué)の理論から言って西側(cè)の利益に合致する。これが西側(cè)が真剣に設(shè)計(jì)し、かつ実行する計(jì)畫(huà)になるとは限らない。だがこうした願(yuàn)望は西側(cè)メディア、さらには政界要人の言動(dòng)から垣間見(jiàn)え続けており、西側(cè)諸國(guó)の対中印外交を誘導(dǎo)しうる。